北野町の八王子総合卸売センター内に5月、「看板の無い」鰻屋がオープンし、早くも盛況だ。なぜ看板が無いのか――?実はこのお店は、業者向けに鰻を下ろす鰻加工の店舗。「月に8千近くの鰻を一人でさばいて白焼きにしているよ。これ以上は難しいかな」と、そのお店「まる甚」の代表神庭(かんば)友実さん(41)=写真=は包丁を動かす手を休めずに話す。
人気の理由はその丁寧な仕事ぶりにある。通常、加工場ではスピードを重視するため、鰻のヒレや骨をしっかりと取らずに白焼きにするところが多いが、神庭さんは一匹一匹丁寧に、鰻を「処理」し、白焼きにするために下ろした鰻をつなぐ串打ちも機械を使わずに手作業で行っている。「機械だと身がつぶれてしまいやすいんだよ。手作業で行えば、食べる時に身がふっくらとするんだ」。現在、同店では一般への販売は行っていないが、神庭さんが運営している立川市の居酒屋「甚句」で、その「仕事」を堪能することができる。「甚句」の問い合わせは同店【電話】042・527・9368へ。
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