京王北野駅周辺の商店で構成される「北野商店会」などが9月30日(土)、同駅北口周辺でステージショーやフリーマーケットなどを楽しむことができる催しを初開催する。同会は北野住民らが交流できる場をつくり、街の活性化につなげたい考えだ。
「北野ストリートフェス17’」と名付けられたこのイベントは北野駅北口周辺と近隣道路の一部を歩行者天国にして開かれる。八王子のご当地アイドルや演歌歌手などが出演するステージショーや、40を超えるフリマ店舗、焼きそばや、かき氷などの出店がストリートに並ぶ予定だ。
同会副会長で、フェスの実行委員長を務める青木徹矢さん(33)は「地域の子どもたちの思い出に残るような催しにしたい。北野で遊んだことのない方にも来てもらいたいですね」と笑顔を見せる。
「子育て・定年後」世代少ない
北野エリア(北野町、打越町、絹ヶ丘、北野台)には、子育てと定年世代が少ない――。青木さんが、国のデータを基に北野エリアの現状を分析した結果、そのような特性が見られた。
このデータから青木さんは、「学生が学校を卒業後、出て行ってしまう」、「余生の場を求め、定年世代が他の地域に転出してしまう」傾向が北野エリアにはあると分析。街に人がつながる機会が少ないことが、「北野愛」を生みにくい環境をつくっているのではないか、という仮説が生まれ、そのことがフェス開催を進めるうえで原動力の一つになったという。
動き出したのは昨年6月。地域住民で構成される北野町町会や北野子ども会、地域の子どもたちが集まる北野児童館の代表者らに、商店会会長の夏目敏明さん(62)たちと、合同でのイベント開催を呼びかけた。「5年前まで開かれていた夏のイベントが途切れ、みんな、地域の子どもたちが楽しめる催しの必要性を感じていました」
参考の一つにしたのが、JR八王子駅南口周辺の商店が名を連ねている「八王子南口商栄会」の取り組み。ハロウィンイベントなど、三世代が楽しめる催しを開いている点に引きつけられた。
そこで、商店会ら4者内で挙がった「演目」がフリマ。老若男女が気軽に参加でき、会話が生まれやすいと考えた。「会場となるストリートは駅前にも関わらずシャッターが下りているところも少なくない。この催しが北野で商売をしたいと考える人を増やすきっかけにもつながれば」と青木さんは力を込める。
出店者集めに苦戦
開催まで1カ月を切った現在、フリマの出店者数は目標とする40店舗の半数以下にとどまる。が、「最後まで諦めずに声掛けをしていきます。より多くの方に集まってもらいたいんです」と青木さん。初めての取り組みのため、他にも課題は多いが、青木さんらの奮闘が街に活力を生み始めている。
市内選出の都議会議員の一人は「初めての試みで、主催する街の人たちは大変だと思うが頑張ってもらいたい。ひと目につくイベントができれば、街の活性化のきっかけになる」と話している。
ご当地アイドルら出演
イベントは9月30日(土)、午前11時から午後6時(フリマは午後2時まで)。入場無料(雨天中止)。八王子のご当地アイドル「エイトプリンセス」や、地元の演歌歌手植松しのぶさんらが出演。日本舞踊や、地元中学校の吹奏楽、和太鼓の演奏などもある。
北野商店会では現在、フリマ出店者を募集中(9月15日まで)。1区画(1.8m×1.8m)、千円(当日集金)。20歳以上の「一般人」が対象となる。
申し込み・問い合わせは、青木さん【電話】090・8777・3383へ。
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