チャリティバーゲンセールを今月開催する家具店「村内ファニチャーアクセス」(左入町)の会長を務める 村内 道昌さん 加住町在住 87歳
継続40回 「感謝の思いで」
○…まだ「チャリティ」という言葉にあまり馴染みがなかった頃。一定期間、安価で家具を提供しその売上の一部を社会福祉協議会へ寄付する活動を始めた。1977年の「敬老の日」に第1回を開催。「25万円くらいは寄付できたのかな」と振り返る。以後毎年この時期恒例の「名物行事」となり、600万円ほどを贈ったときもあった。「お店ができるのもお客様のおかげですから」。これまでの寄付金の合計は支店を含めて2億円を超える。
○…戦国時代から続く「村内家」の長男として生まれる。実家は明治時代から農業を営んでいたが、終戦後、農地改革で田畑の多くを手放すことになった。そこで「残った裏山の木で家具を作ろう」と思い立つ。空襲の被害を受けた八王子の町はバラックや学校ができ始めたが建具や机などは不足していた。豚小屋を製材工場とし19歳の時、現在の大型店舗の母体となる「村内木工所」を立ち上げた。
○…「よく食べてよく眠る」。健康の秘訣だそう。国内正規販売店の「1号」に手を挙げたほど、BMWにほれ込み、今も「左ハンドル」でドライブを楽しむ。「家具店に何か足りない」と集めだした絵画を展示し美術館の創設もした。60歳で社交ダンスを始め、71歳で初めて発表の舞台にあがった。そのバイタリティは400人のスタッフを常に刺激する。今後の夢は1万坪ある同店一体を「テーマパーク」とすることだそう。
○…実は、当初の家具店(木工所)は「社会奉仕」が目的だった。もちろん売上はあったが自身の給料などは計算していなかった。「だから7年間赤字が続いてね」と苦笑い。この後、全国の産地から家具を仕入れ本格的に販売するようになるが、当時の社会奉仕の精神は今も続くチャリティの原点となる。売上が順調に伸びる中、「ここまでこれた感謝の思い」を込めこのバーゲンセールを始めた。今年区切りの40回目。「よく継続できていると思いますよ」
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