「全部流されてしまって、祭りで着る浴衣もない」――。そんな声を受けて東日本大震災の年、全国から集まった着物や浴衣を被災地に届けたNPO法人きものを着る習慣をつくる協議会。八王子支部の「きものにしわ」の西川誠治社長も直接届けた1人だ。「大勢の方が列をなし、全部もらわれていきました。『夏に盆踊り大会ができる。ありがたい』という声をいただきました」と振り返る。
復興が進むにつれて、「生きがい」に支援の仕方がシフトしてきている。現在、同協議会では「被災地の女性手仕事プロジェクト」を展開。着物の生地を送り、被災地でバッグや帽子、コースターなどに作り替えてもらうことで収入や仕事を通じたやりがいを支援している。「震災で仕事がなくなってしまった人が多い。プロジェクトによって仮設住宅などで友人・知り合いと楽しく仕事をしているそうです」と西川さん。
着なくなった着物を
「きものにしわ」(八幡町3の1)では、11月30日(木)まで、プロジェクトのため着物や帯、浴衣の寄贈を受け付けている。「利用できる部分だけ使うので、カビや虫食いがあっても構いません」と同店。
なお、同店では12月15日(金)から18日(月)まで同プロジェクトで作られた作品の展示販売会が行われる。八王子や近隣のセミプロの作家による作品も集まる。
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