J:COMの番組「八王子人図鑑」のインタビュアーを務める デレック ウェスマンさん 廿里町在住 37歳
骨をうずめる覚悟
○…地元で活躍する人々に話を聞きながら人となりを掘り下げる人気番組で、流暢な日本語を操り冗談も織り交ぜながらゲストの魅力を引き出す。相手に対し「居酒屋トークでいいんですよ」と緊張を和らげて話しやすくする工夫も。聞きにくいようなことでも「”外国人カード”で遠慮せずに素直にいきます」といたずらっぽく話す。
○…アメリカのユタ州・ソルトレイクシティで育つ。7人兄弟の5番目。地域活動に熱心な家庭で、姉は市議会議員を務めているという。体が小さかったため、幼い頃から身につけた処世術が「人と仲良くする」こと。積極的に笑いを取りに行っていたという。「何より、話すことが楽しい」。その姿勢が相手の懐に飛び込む技術に繋がっている。
○…アメリカでは日本人向けのツアーガイドをしていた。そこで留学で来ていた日本人女性と結婚して来日。「日本の政治を学びたい」という目的もあった。アメリカではテレビ広告で政策を訴えることが多く「パフォーマンスに走ることが多い。普段は出会わない遠い存在」。一方で、日本は駅頭に立ったり、座談会を開いたりと、身近な存在と感じている。飛び込みで議員事務所のボランティアとして働き、やがて私設秘書も務めた。地元ケーブルテレビには2011年から出演。きっかけは「おそらく地元の人の紹介」。地域の人に愛されている。
○…高尾で医療機器の製造・輸出をコンサルティングする会社を興した。来日当初は妻の実家にしばらく住むだけのつもりだったのが、すでに高尾で13年。「住んでみたら緑や町、人すべてがちょうどいい。ここは特別なところ」。現在、帰化を申請中。娘2人の故郷でもある高尾に根付こうと、青年会議所や消防団にも所属している。「自分の子どもたちがずっと生きていく場所として、地元のために活動するのは当たり前。骨をうずめるつもり」。八王子人としての気概が溢れる。
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