全国都市緑化はちおうじフェアのメイン会場ともなった富士森公園陸上競技場(台町/総面積2万6732平方メートル)の天然芝のスペースをイベント終了後も残してほしいと、有志らが署名活動を行っている。市の計画ではフェア後、人工芝に改修される予定だ。
緑化フェア会場
フェア期間は天然芝部分のまわりに様々な「緑の装飾」もなされ、一帯は居心地の良い開放的な空間となっていた。
会場内に飲食店を出店した、カフェ経営の渡辺純さん(バーゼル洋菓子店代表)は9月16日から始まったイベントに毎日のように足を運ぶ中で、この環境の素晴らしさについてSNSでつぶやいた。「気持ちいいな。何とか残せないものかな」。9月30日に投稿すると、多くのコメントが寄せられた。
渡辺さんは「そもそもこのイベントは大成功だと思う。こんなに気持ちいい空間ができると思わなかった」とし、「みどりの大切さ、ありがたさを痛感しました。これをなくしてしまうのはもったいない」と話す。近隣主婦からは「子どもをのびのび遊ばせられる安心感がありました」などの声も聞かれた。
そして渡辺さんの考えに共鳴した仲間が集まり10月上旬から発起人9人で「フェア後もこの素晴らしい環境を残してほしい」と署名活動を始めた。10月末までに1万筆を集め、市へ請願する予定だ。
人工芝へ改修工事
市によると陸上競技場はフェア後、「第4種公認競技場の規格に適合する計画」で改修工事を進める。具体的にはインフィールドは人工芝に、走路等は全天候型のウレタン仕様にする(以前は土)。冬期も閉鎖することなく通年利用を可能にする予定。2年前にパブリックコメントを募集し、この計画を発表した。スポーツ施設管理課は「芝生ですと冬場の3ヵ月間ほどは利用できない状況でした。人工芝にすることで市民サービスの向上を図りたいと思っています」と話した。
渡辺さんは「難しいのは承知の上。決して反対運動をするわけではないです。みんなが『みどり』について考えるきっかけになればとも思っています」と話す。自身や仲間のFB(フェイスブック)等で署名を呼び掛けている。
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