「勇気ある経営大賞」の優秀賞を受賞した(株)CSS技術開発の代表取締役を務める 高城 雄三さん 落合在住 64歳
工事測量「日本一」の会社に
○…「これまでの苦労が報われた」。受賞の一報が届いた際、その思いが胸に去来した。30年前に裸一貫で立ち上げた測量会社。今では、従業員70人を抱え、工事測量の分野で業界をリードするまでに成長したが、決して順調な歩みではなかった。経営危機に陥ることもある中で、その都度、社員一丸となって乗り越えてきた。「名誉ある賞をいただき今後の励みになる。工事測量日本一の会社をめざし、今後も努力していきたい」と抱負を語る。
○…香川県出身。「わんぱくで活発なガキ大将だった」という少年時代。実家が園芸場を営んでおり、休みの日に家業を手伝うのが日課だった。学校を卒業した後、上京。アルバイトをしながら、社交ダンスを習った。そこで知り合ったダンスの先生に「植木屋になりたい」と相談したところ、紹介されたのが造園の会社だった。それから測量の仕事を覚え、いかに早く、正確に測量計算するかを思案し、専用ソフトを開発。そのソフトを手に独立した。
○…これまでに手掛けてきた現場は、市内の公園、道路や、皇居東御苑・外苑、東京ミッドタウンなど、身近なところから国内を代表する建造物まで多岐にわたる。「この仕事は形に残る。自分が携わったものを家族にも見せられるし、みんなが喜んでくれる姿を見るのが喜びですね」。そう測量の仕事の魅力を語る。
○…年内で経営の一線から退き、会長に就任する予定だ。今後はより良い社内環境の構築や、ソフトの発明や開発の指導を行い「他の会社にできないことをやる」会社にしていきたいという。同時に、奥さんとの旅行も企画したいと話す。「趣味が仕事みたいなものだったから。びっくりさせたいですし、喜ばせたいですね」と愛妻家の一面も。これからの人生は「思案中」としながらも「時間ができたら健康で楽しく、ゆったりとした生活をできるように考えていきたい」と笑顔で話してくれた。
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