インターネットやスマートフォンによるトラブルや犯罪に子どもたちが巻き込まれるケースが増えている昨今。多摩市と多摩市教育委員会ではこのほど、多摩市青少年問題協議会の依頼を受けて、各家庭でフィルタリングの設定等を行うなど各家庭でのルールづくりを呼びかけるリーフレットを作成。10月18日、21日に同協議会から小学校・中学校のPTA連合会にリーフレットの紹介と説明が行われた。同協議会では「親子で話し合って各家庭で納得のいくルールを決めてほしい」と呼びかけている。
多摩市青少年問題協議会は、市長を会長に、学校やPTA、自治会・管理組合、警察、児童相談所ら、青少年の活動や生活に関連する行政機関や組織・団体を代表するメンバーで構成され、多摩市全体の青少年の活動や環境に関する諸課題の検討を行っている。
そうした中、近年、子どもたちがインターネットやスマートフォンを利用する中で、犯罪、トラブルに巻き込まれるケースや、無料通信アプリ「LINE」でのいじめ問題が発生していることを受けて「子どもたちが安心して利用できるよう対策を講じる必要性があるのでは」との考えから、利用状況や利用ルールの現状を把握するため、昨年、市内の全市立小学校の4・6年生、市立中学校の2年生とその保護者に対し、アンケート調査を実施した。
一方で、子どもたち自身も、市内9中学校の代表が集まる「生徒会サミット」でもSNS問題に対する話し合いを行い、「時間に注意する」「個人情報を扱う際は、責任を負い、相手からネット上に掲載する旨の許可を得る」「相手のことを考えて、言葉を選び、悪口は書かない」の「3つのSNSルール」を作成。各学校でこのルールの啓発を行っているという。
これらの流れを受け、各家庭でもルール作りを進めてもらおうと、今回、同協議会からの依頼を受けて、多摩市と多摩市教育委員会が保護者向けのリーフレットを作成。リーフレットには、昨年のアンケート調査の結果として、スマホ所有率や活用方法の他、「情報通信機器を通して知り合った人と会ったことがある」「詐欺にあった」「悪口やいやがらせのメッセージが送られたり、書き込みをされた」など実際に子どもたちが体験したことなどの実態や、SNSルールの啓発、フィルタリングの有効性などについて掲載されている。
12月上旬までに配布予定
10月18日、21日には同協議会の榊つきみ副会長が、小・中学校の各PTA連合会にこのリーフレットの完成の報告と、内容説明、家庭での活用方法を紹介した。榊副会長は「LINEによるトラブルやスマホなどの情報機器が生活習慣の乱れとなり、知らないうちに事件や犯罪に巻き込まれることもある。そのような状況をぜひ親子で再認識してもらいたい。またスマホの使い方や知らない人との接触など、子どもの実態と親の認識に大きな隔たりがあることも知ってもらいたい」とリーフレット作成への思いを語り、「今回作ったリーフレットを開いて家族で話し合ってもらえたら。保護者からの一方的なルールではなく、お互いの意見に耳を傾けて守れるルール・納得のルールを各家庭で作ってほしいと願っています」と呼びかけている。
なお、このリーフレットは、学校を通じて12月上旬位までに各家庭に配布される予定だという。
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