百草団地周辺地区地域福祉推進委員会「三方の森ふれんど」(張川紀子委員長)と「特別養護老人ホーム愛生苑」(和田)は5月23日、三方の森コミュニティ会館で地域住民を対象にした「食事会」を開催した。高齢化率が高く、独居高齢者が多い同地区で、住み慣れた地元で元気に暮らすために、外に出て懇談をしながら食事をしてもらおうと初めて企画。参加者からは好評で、主催者は継続的な開催に意欲を見せている。
「三方の森ふれんど」は、住民や関係機関が連携して地域の課題を解決するための”支え合いの仕組みづくり”を目的に多摩市社会福祉協議会が設置を進めている地域福祉委員会のひとつ。市内でも高齢化率が高く、独居高齢者が多い百草団地を中心とした周辺地区を対象に、一昨年7月に地域住民20人ほどで結成された。以来、高齢者の居場所づくりのサロンを開設するなど地域で何ができるかを考え、取り組みを行っている。
そうした中、同委員会は多摩市医師会の田村豊会長から住み慣れた地域で元気に暮らすためには「外に出て体操したり歩くこと」「社会参加」「食事」が大事だという話を聞き、地域住民をコミュニティ会館に集めて食事会を開くことを検討していた。
一方、食事に力を入れた施設づくりを行っている「愛生苑」では、以前から地域貢献の一環として地域への配食サービスを検討。社協から「三方の森ふれんど」の話を聞き、互いに協議を重ね、今回の食事会を開催することとなった。
「みんなで食べると楽しい」
事前に50人の定員で食券を販売したところすぐに完売。当日は、愛生苑で普段提供している食事を車で搬入し、会場で委員会メンバーや愛生苑スタッフが盛り付けて配膳。参加者は、温かい食事を摂りながら会話に花を咲かせた。
食事が終わった後には、愛生苑の管理栄養士・三浦吾郎氏による栄養講座も開かれた。「普段一人暮らしで寂しく食事をしているので、こうして皆さんとお話して食べることは楽しい」「一人暮らしだと揚げ物や、手の込んだものは作らない。今日のメニューは美味しかった」と参加者は感想を話した。
今回の食事会について愛生苑では「盛り付けも配膳も皆さんの協力でスムーズにできた。会場に活気があって参加者の方のエネルギーを感じた。またこうして実施していきたい」と話す。「三方の森ふれんど」の張川委員長は「みんなで食べるとエネルギーになる。また来たいと言ってくれている人もいるので、秋ごろをめどに定期的にできるように検討していきたい」と話していた。
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