3月11日(金) 午後2時46分 国内観測史上最大 M9.0 大和市 震度5弱
揺れに騒然 続く混乱 15日現在の余震7回
11日に三陸沖で発生した大地震は、大和市にも影響を残した。市内の私鉄各線が地震直後にストップしたため、11日夜には大和駅や中央林間駅周辺 が多くの帰宅困難者であふれかえった。11日以降、15日までに観測された震度3以上の余震は7回。スーパーやコンビニ、ガソリンスタンドでも混乱が続い ている。
通勤客94人が一夜
帰宅困難者
■11日夜。大和駅周辺にあふれた帰宅困難者に対し、大和市は生涯学習センターを避難 所として開放した。草柳小学校の備蓄倉庫から毛布290枚を運び込み、21時から受け付けを開始。21時半過ぎからは市所有のバスを運行し、大和駅前と生 涯学習センターを結ぶピストン輸送を行ったため、一時は約400人が詰めかけ、現場は騒然となった。市職員も大和駅と中央林間駅に駆けつけ、状況の把握に 努めた。
21時40分に相鉄線、22時5分に田園都市線、24時に小田急線が運行再開したため、市では23時から2台バスを増台。計3 台で大和駅と生涯学習センター、中央林間駅を結んだため、宿泊者は最終的に94人となった。市職員も現場に詰めて、避難者とともに一夜を明かした。
被害状況
■大和市内では、今回の地震で家屋の倒壊など大規模な被害はなかったが、大和駅前で街路灯照明が落下したほか、深見西の住宅で塀が崩壊。生涯学習センターではガラスが破損し、深見の遊戯施設でも天井が落下したが、いずれも負傷者は出なかった。
地震による救急車の出動は3件でいずれも軽症。
品薄状態
■3月11日の地震発生後から、大和市内のコンビニやスーパーなどでは食品や防災用品を買い求める客が急増した。
大和市役所前にある「ファミリーマート」では、11日の地震発生直後から日持ちするカップ麺やパン、おにぎり、水やお茶などが飛ぶように売れた。食品だけ でなく乾電池や携帯電話の充電器など実用品をまとめ買いする客も目立ったという。70代の男性客は「ラジオ用の単一電池を探し回っている。どこに行っても ない」と途方にくれていた。
鉄道の運休が影響してか、「イオン大和鶴間店」1階にある自転車店にも地震発生以降、客が増加。売上も通常の倍ほどになったという。
給油待ち渋滞
■地震発生後から大和市内のガソリンスタンドでも給油制限や売り切れによる営業休止の店が相次いだ。
「『ガソリンがなくなってしまうらしい』という話を聞いた」と客が殺到したため、いたる店舗で「売り切れ」や「入荷未定」の貼り紙が出されていた。
深見東の「シェル石油大和給油所」には11日午後から断続的に長蛇の列ができた。給油目的でない車も渋滞に巻き込まれ、状況がわからないまま身動きがとれず騒然とする場面もあった。
同店によると、入荷した分で営業を再開しても途切れることなく販売するため、売り切れては店を閉める状態が続いているという。
大和警察署にも地震発生後、ガソリンスタンドに並ぶ客同士のいさかいや交通事故の通報が届いており、渋滞の緩和に向けた出動要請も増加しているという。
イベントも中止
■地震の影響で3月20日(日)「大和国際交流フェスティバル」、4月3日(日)「桜ヶ丘桜まつり」は中止。3月17日から21日までの予定だった「大和市さくら文芸祭」は延期となっている。
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