6月18・19日にコープ南林間店で「チャリティーパッチワーク展」を開く 條川 知子さん 南林間在住 78歳
『財産』よりも『人助け』
○…3月11日に発生した東日本大震災。テレビで被災地の映像を目にするうちに、「こたつでお茶を飲んでいる場合じゃない。何か自分にできないか」。そんな想いを強くした。しかし、ご主人を30年前に亡くした身では、高額の寄付ができるほど生活に余裕はない。そこで思いついたのが、これまでに作りためたパッチワーク作品を販売して、義援金を作ることだった。「私の財産は作品しか無い。でも、お墓までは持っていけないから」。そう言って朗らかに笑う。
○…パッチワークとは布片を縫い合わせて1枚の大きな布を作る手芸。東京都練馬区で和裁が得意な母の元に生まれた影響か、小学生の時から足袋を縫ったり、お店で袋の縫い方を習ったりしていたという。ただ、教室などで指導を受けたことはない。その理由は「型にはまってしまうのが苦手だから」。パッチワークを始めたのは35年ほど前。最初は趣味だったものの、話を聞きつけた人から請われて教室を開くようになり、現在も20人ほどに指導している。「生徒さんがいる限りやめられなくて。でも最近はおしゃべりの時間が大半かも」と苦笑い。
○…70歳の時に年賀状の懸賞でプリンターが当選した。ただ、単体では使えないため、勢いでパソコンを購入したという。最初こそ全く使えずに苦労したが、参考書とにらめっこしながら独学で習得。今ではデジタルカメラも購入し、趣味の登山の良き相棒に。喜寿を過ぎた現在も、自らが撮影した風景写真を使ってカレンダーを作成している。「年齢じゃない、やる気が大事なの」と破顔する。
○…これまでに作品を販売したことは無い。だからこそ、値段をつける行為に緊張するという。「今までは『売って欲しい』と言われるのが嫌だった。ただ、今回は事情が違う。1人でも多くの人に購入いただいて、義援金を送りたい」。出展される35年分の結晶は、優に100点を越える。
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