「6次産業」に新規参入 都市型農業の発展へ試金石
大和市福田でいちご農園を経営する「株式会社ピュールアイ」(関水優子代表)が2月29日、農林水産省の6次産業化法にともなう総合化事業計画の認定を受けた。神奈川県としては5例目、市内では初となる。
「6次産業」とは国が進める新たな産構造で、1次産業(生産)×2次産業(加工)×3次産業(流通)=6次産業という考え方。農林水産業者が原材料供給者としてだけではなく、自ら加工し、流通や販売に取り組む経営の多角化を進めることで、雇用確保や所得の向上を目指すもの。
6次産業化法は、平成23年3月に施行され、事業者の募集を開始。これまでに全国で698件が認定を受けている。
国は、6次産業化を進めるにあたり各都道府県にサポートセンターを設置し、申請に向けた事業構想、資金計画などの具体化を支援する。さらに認定した事業者には、融資の優遇や新商品の開発や販路開拓などに対する支援も行う。
関水さん一家は代々トマトなどを栽培してきた野菜農家だったが、男性の働き手がいなくなり20年間畑を放置してきた。2年前に女性だけでも栽培が可能ないちごの高設栽培とめぐり会い、祖母、母、娘の3世代でいちご農園を開業した。南林間にいちご専門店「ストロベリースタジオ」をオープンさせ、いちごの直売といちごを使った焼き菓子も販売している。
今回認定された事業は、乾燥させたいちごを使った新商品の開発と販売事業。乾燥室を整備し、これまで形が不揃いなどで廃棄処分していたいちごを乾燥させ、新たな食材として有効活用していく計画だ。
関水さんは「大和市の特産品作りにも役立てていきたい」と話している。
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