▽2013年収めの大和市議会定例会が20日に閉会する。初日の11月27日には大和市議会基本条例が全会一致で制定され、議会改革に向けた布石が打たれた。条例は市議会がより一層、市民の負託に答えるために取り組む「議会改革」を充実、加速させるべく、自らの役割や責務を明確にしたもの。全会一致の原則で条文をつくり本会議でも全会一致で可決制定しただけに、議員全員で議会改革の推進を担保したといえる。
▽「条例がなくても議会改革はできる」。そう考える議員も28人の中にはいた。「委員ではない」として条例制定の議論に加わらず事態を静観した議員もいたが、議会改革を唱えて当選した議員にとってはこの条例が実行提案の大義名分となる。さらに議会の役割を定めた第2条で「議決により、市の意思決定を行うこと」を明確にしたことも大きい。行政施策の追認ではなく、議会本来の権限をしっかりと行使する意気込みを示したものだといえる。この点に重きを置いた議会運営が行われることを願う。
▽条例制定までに約1年9カ月間、32回の議員間討議を重ねた。ネット中継こそなかったが会議を公開して議事録を作成公表し、市民との意見交換会では質疑にも応じた。不特定多数の市民との直接対話には不慣れな様子もあったが議員を支える事務局職員にも貴重な経験となったはずだ。
▽条文では市民からの指摘を受けて「任期ごとの検証」と「市民との意見交換会」の実施を義務付けた。さらに、委員会での陳情者と請願者の意見陳述を可能にした。これにより審査過程での市民との公式な議論が生まれ、実行における法的拘束力がない陳情や請願の採択にもより強い道義的な効力が生まれる。
▽しかし課題もある。議員間討論を重ねすでに解散した協議会をどう再生させるかだ。そこで大和市議会には先進自治体議会で取り組みが進む「議会改革推進特別委員会」の設置を提案したい。ここには委員会では初となるネット中継も入れ、土日に出張会議を開いてはどうか。いつでも議論できるよう通年議会も目指すべきだ。にわかには成らないが、そうして市民に歩み寄れば、今よりも一層よい大和市政になるはずだ。
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