昨年11月文化創造拠点シリウス内に移転し現在、空き家となっている旧図書館と旧生涯学習センターの建物。大和市は1月11日、2つの旧施設を再整備し、市民や市民団体、起業家、そして外国の人などが交流できる活動拠点として活用する方針を発表した。両施設とも、2018年4月の利用開始予定となっている。
今回、活用に向けた再整備が行われるのは、深見西1丁目にある旧図書館と旧生涯学習センターの2施設。昨年11月のシリウス移転以降、現在は空き家となっている。
市民団体の「部室」整備
計画では、旧図書館は建物の一部を改修し、原則1年単位で市民団体や起業家などが活動拠点として利用できる、大学の「部室」のようなイメージの個室や、市民交流スペースを整備する。また、市内に点在している青少年センターや市民活動センター、市シルバー人材センターがこの建物の中に移転。市民活動に関する施設が、この建物に集約される形となる。
そのほかに、現在は青少年センターの各階に分散している青少年相談室(まほろば教室)が、旧図書館の3階1カ所にまとまる。
起業家、外国の人を支援
敷地西側の本館、その北側に隣接する北館、北東側に建つホール、3つの建物で構成される旧生涯学習センター。今後は、本館とホールは解体され、北館のみが再活用される。
北館には、起業家向けセミナーや起業家同士が交流や事業でのコラボレーションを行うための支援スペースを整備。これまで長年要望が出ていた、外国の人との交流ができる「国際交流サロン」などが新設される。
また、このサロン利用者との連携を図るために市国際化協会がこの施設内に移転するほか、市スポーツ・よか・みどり財団も同じくこの建物の中に移転する。
地元要望で公園設置
昨年8月、市が周辺住民向けに今回の整備に関する説明会を行った際、地元自治会からは公園の設置を求める声が上がったという。
施設周辺は工場などが多く公園が少ない地域であることから、旧生涯学習センター敷地の北東部分に、ボール遊びができる公園が整備されることとなった。
駐車場で財源確保
旧図書館と北館の改修整備、本館とホールの解体など、一連の事業にかかる予算は総額で約9億円となる予定。
市では、本館とホールを解体した跡地に駐車場を設置し、コインパーキングなどを運営する民間企業に貸すことで、財源確保につなげたいとしている。
アスベスト対策も
今回解体されるホールの建物では、天井と床下にアスベストが使用されていることが分かっている。建物として使用するための飛散防止処置は行われているが、解体作業で飛散する可能性もある。市では「専門業者が防止処置を行いながら作業を行う」と説明する。
今月から工事に着手
旧生涯学習センターに関しては今月中に仮囲いなどが行われ、2月から7月まで本館とホールの解体、8月から12月に北館を改修。来年1月から2月にかけて、駐車場と公園の整備が実施される予定。建物をそのまま利用する旧図書館については、今月から年内いっぱいまで改修作業が行われるスケジュールとなっている。
両施設とも、18年4月のオープンを予定している。
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