「おかえりなさい運動の会」会長として児童の見守り活動を続けている 峯 一男(いちお)さん 上草柳在住 73歳
やるからには全力で
○…上草柳で登下校の小学生の見守り活動をする「おかえりなさい運動の会」。2005年の創設時から会長を務めている。子どもの安全を守るために欠かせない学校と地域の連携。通常、自治会域と学区が一致しないことが障壁となるが、同会は学区にある9つの自治会が協力し、確固な体制を築きあげている。「雨でも雪でも、毎日緑のジャンパーを着て『おかえりなさい』をしていますよ」
○…「会長を引き受けたからには、中途半端な活動にはしない」と心に決めていた。児童の見守り活動は、あくまでボランティア。そのボランティア精神を、自治会の枠を超えた約50人のメンバーに、どう持ち続けてもらうか。「私は特に何もしていないつもりだけれど、皆ついてきてくれる」と話すが、随所に気配りが光る。見守り活動が終わると、メンバーが立っている全ての場所を歩いて回り、「今日もありがとうございました」と必ず声をかけている。
○…茨城県古河の農家に長男として生まれる。父の家に嫁いだ母の苦労を間近に感じ、もらい物の菓子をこっそり母に渡す優しい子だった。高校卒業後、横浜の鶴見で建設機械点検の仕事に就く。「若いうちから計画を立てて貯金していた」。20代半ばで海老名に土地を買い、綾瀬の梱包業に転職。職場で出会った女性と結婚し、3人の子に恵まれた。その後、40歳を迎える前に大和に。リーダーとしての能力は地域でも評判で、定年退職後は「待ってましたとばかりにお願いがきて」自治会長になり、「おかえりなさい運動の会」の創設へと続く。
○…家の玄関先には趣のある骨董品がずらり。骨董品を見ると幼少期の記憶が鮮明に蘇えってくるのだとか。4人の孫のうち2人は米国にいる。「会いに行きたいけれど、見守り活動があるからなあ」と、実現には至っていない。12年経っても、中途半端にしないという揺らがぬ責任感が、地域の大きな支えになっている。
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