在日米軍再編に伴う厚木基地から岩国基地(山口県岩国市)への米海軍空母艦載機移駐について、岩国市の福田良彦市長が同市議会本会議場で「受け入れ」を明らかにした。受け入れ表明の報道に接し、大和市の大木哲市長は「重い決断と受け止めている」とコメントした。
福田市長は、国が1月20日に示した「早ければ2017年7月以降、空母ロナルド・レーガンが横須賀に寄港する時期」と移駐スケジュールを示したことを受け、「6月市議会定例会会期中」に方針を表明するとしていたことから、この時期の表明となった。
福田市長の受け入れ表明報道を受け、大木市長は「この度、岩国市が受け入れ表明をされたことは、思い決断であったと受け止めている」とコメント。さらに「このことにより、移駐が着実に進められていくものと捉えている」とした。大木市長は6月21日の本会議で「移駐後の運用や騒音状況の変化等について、いまだ国から具体的に示されていない」とし、「まずはこの移駐が市民負担の軽減に確実に結びつくものとなるよう、しっかりと取り組みを進めていくことが重要」と答弁している。
岩国基地への具体的な移駐計画は、今年11月に始まり、来年5月までに3段階で実施される予定。
厚木基地を使用している航空機などのなかでも騒音が激しいFA18戦闘攻撃機については、11月の第1段階で2部隊、来年5月の第3段階で残りの2部隊が、それぞれ岩国基地へと移る。そのほかの部隊も来年1月の第2段階を中心に移駐する予定。対象となる機数は全部で61機となる見通し。また、今回の移駐に伴い、軍人や軍属、家族ら約3800人も、移住する見込みとなっている。
厚木基地の空母艦載機移駐については、06年5月に日米両政府間で合意された「再編実施のための日米ロードマップ」で、14年までに岩国基地へ移すことが示された。しかし13年、国は「施設整備の全体工程を見直した結果、移駐は17年頃になる見込み」と説明。これを踏まえ、大和市を含む厚木基地周辺9市と神奈川県、国は、移駐までの具体的なスケジュールや進捗状況、移駐完了までの間の騒音軽減策などについて情報交換を行うことを目的に「厚木飛行場からの空母艦載機の移駐等に関する協議会」を設置。情報収集と早期移駐完了などを求めてきた。
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