市内福田の婦人服店「ブティックすずき」(鈴木静子店長)が、2017年度神奈川県優良小売店舗に選ばれた。同店はおしゃれに関心の高い幅広い年齢層の女性が足を運び、中学校の制服指定店としても地域に根づいている。
この表彰は県内で中小小売業や飲食店を営む店舗の中から、真心尽くしたサービスと味や技が自慢の「いいお店」を表彰するもの。県と(一社)県商工会議所連合会及び県商工会連合会との共催で1976年から実施され、42回目の今回は県内34店舗が選ばれた。
今年度市内で唯一選ばれたブティックすずきは1926(大正15)年に初代・喜代松さんが足袋の製造販売店として開業、1955(昭和30)年頃、洋裁を得意としていた2代目・ヨシ子さんが婦人服販売を開始した。現店主の3代目・静子さんは「90年以上かけて初代と2代目が築いてきたことが現在まで受け継がれ、今回の表彰につながったと思う」と受賞を喜んだ。
高齢者に配慮
店には、静子さんが「実年齢より5歳若く見られること」を意識して仕入れた1点ものがずらりと並び、50歳から90歳まで幅広い年齢層の女性が足を運ぶ。広々とした試着室に椅子や手すりを設けるなど高齢者に配慮した店づくりが評判で、遠方から通う人もいるという。また近隣の老人施設にも客がおり、依頼があれば出張も行っている。
同店は渋谷中の制服指定店としても地元で有名。体格が大きく変化する時期のため、無駄買いをさせないためのサイズや点数の提案は腕の見せ所だ。3人の子の母である静子さんは母親目線でアドバイスをし、進学を前に不安な表情を浮かべる親子に対しては力づける言葉をかけるという。
店休日に仕入れをし、接客まで全て1人で切り盛りしている。「『商いは”飽きない”』という初代の考えを守り、やりがいを感じて続けてきた。何歳になってもおしゃれを楽しんでもらいたいので、お客様に寄り添い今後も頑張りたい」と謙虚に微笑んだ。
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