ホーム > 海老名版 > 人物風土記 > 前野 佳三(かぞう)さん
最新号:2012年2月 3日号
2010年9月 3日号
「楽」のきっかけになる音楽会
○…今年25回目の節目を迎える、市民の市民による「海老名市民音楽祭」。市内にある300以上の掲示板にそれぞれの出演者がポスターを貼るなど、企画・広報・運営など市民が力を合わせて盛り上げるステージ。自身もかれこれ10年ほど携わってきた。マイクや電気を使わず、「生の音」にこだわり、「音との出会い」・「心のふれあい」をテーマに28団体・およそ800人が競演する。今年は初めて中学生の団体も参加。「和やかでとってもいい音楽祭。ジャンルも様々だからたくさんのお客さんに来てもらいたい」。あと2日後にせまるイベントに期待が高まる。
○…ほんの一瞬の偶然だったけれど、心惹かれる出会いだった。まだ現役の頃、会社の研修で箱根へ向かう途中「尺八教室」の看板を見かけた。取り立てて音楽をやっていたわけでもなかったが、その看板を見た瞬間にふと故郷・愛知の町で幼い頃聞いた、僧の奏でていた音色を思い出した。「何ともいえない美しい音色でね、今でもあの音は出せません」。仕事の傍らで尺八を趣味で吹くように。8オクターブの音階が出るまで1年かかった。今日もあの僧の音色を心に、地道に練習を続けている。
○…趣味の幅は広く、毎日忙しくも楽しい日々を過ごす。囲碁、山登り、妻との社交ダンスに、ボランティアでパソコン教室の講師も務める。高尾山から大阪まで続く約1700kmの「東海自然歩道」歩きも、いま故郷・愛知へ向かうところまでクリア。「厳しくやるのではなく、楽しくやる」ことが継続のコツ。
○…音楽祭に例年出場していると、あの看板を見た自分のように「私もやってみたい」と演奏後の出演者に声をかける人に出会うこともしばしばある。「新しい趣味」のきっかけになる音楽祭。出演者の規模は期待以上。今年もいろんなきっかけになるといい。ステージはいよいよブザーが鳴り、幕が上がる時だ。