中央農業高校(上治正美校長)の食品加工部が3年前から研究に取り組んでいる「耕作放棄地と地産地消」をテーマにした活動が、県学校農業クラブ連盟が主催した農業系学校の活動発表会で、最優秀賞に選出され、8月18日に埼玉県内で開かれる関東大会に出場することが決まった。
研究は3年前から始まった。農家の高齢化や後継者不足で耕作が放棄された土地を活用しようと、海老名市農業委員会の協力を受け3・3アールの耕作放棄地でユメシホウという品種の小麦の栽培を始めた。2年間、小麦の知識や生産、製粉作業を学び3年目にして「栽培普及」へ動き出した。
小麦を普及させるため、生産者・使用者・消費者の視点から「パン用小麦」に着目。生産には、耕作放棄地をもつ地元農家3件が協力している。
昨年は耕作放棄地で生産した小麦を素材にしたパンを製造する研究発表で全国大会に出場。今年はその流れの一環として「食品流通」に目を向けた研究を進めている。
農家やパン屋、消費者に対し地粉パンのPR活動を展開するため、海老名、綾瀬、厚木などのパン屋36軒を訪れ、活動の趣旨を説明した結果、4軒がユメシホウの使用を承諾。さらに東名高速道路の海老名サービスエリア内で営業するパン屋でも「地域限定商品」として検討が進められているという。
世代をまたぎ、耕作放棄地で栽培した粉を地域で活用する流れが集大成に近づきつつある。部長を務める牧田梨奈さんは「3年間かけて学んできたことをしっかりと伝えていきたい」と関東大会への抱負を語っている。
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