被災者と絵手紙で交流を続ける 吉田(よしだ)美知雄(みちお)さん 国分南在住 77歳
誠心誠意で挑戦
○…封筒からは何通もの絵手紙が溢れてくる。80歳を過ぎている人からのハガキサイズの一枚の絵手紙には「我が家も壊されましたが、心までは壊されぬ」裏には大きく「生きる」の文字。お互いに元気づけ合いながら、震災前と同じように交流をしている。「震災の時は1ヵ月も連絡が途絶えてしまって、とても心配でした。返事はダルマの絵手紙で『七転び八起き』のメッセージにしました」
○…テレビの影響で絵手紙を始めた。翌年には全国規模の1万人以上が応募する大会で10人しか選ばれない特別賞を受賞。未開発の新たな才能が認められた瞬間だった。突き進んできた結果、市内で教室を開くに留まらず、全国の絵手紙グループの特別講師に任命されるほどに。部屋の壁には数十本の筆や作品が飾られ、ファイルには全国各地で交流をしている人とのやりとりがごっそりと詰まっている。「絵手紙交流は声や顔は見えないけど『心』が見えてくるんですよ。上手いとか下手とかでなく、そこが魅力ですね」と微笑む。
○…39歳の時に独立を果たし経営コンサルティング会社を設立。とある販売会社の年商を80億から800億に上げたほどの実績を持つ。1年の3分の2は出張という多忙さでも、家に帰るときは妻にはネックレスや指輪、子どもにはお菓子など必ず家族全員へお土産を持ち帰ることは忘れない。「最終日には1日サボって、各地の風景写真を撮りに行くのが楽しみでしたね」
○…会話が弾むうちにテーブルには絵手紙、写真、陶芸作品、ゴルフのトロフィーなどで埋め尽くされた。テーブル横にあるカレンダーは毎日予定がぎっしり。月に1度は美術館や映画館に感性を磨きに出掛け、夫婦でボーリングに週4回通う。平均スコアは180の腕前。絵手紙では大賞を「とらなきゃいけない」、ボーリングではアベレージを「200にしなきゃいけない」などなど、新たな目標へと力が湧き溢れている。
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