「海老名ふれあい農業まつり」の農作物品評会で知事賞を受賞した 大島亮作さん 社家在住 77歳
みなぎる探究心
○…「賞を獲れるのは時の運」。謙遜する言葉の裏に良いものを出しているという自負がうかがえる。このほど市内で行われた「海老名ふれあい農業まつり」での農作物品評会で、出品した長ネギが最高賞の知事賞を受賞した。高校卒業後、農業に身を置き、当時貴重だったいちご栽培を経て昭和40年から始めたカーネーション栽培。本業の花では県の品評会で知事賞を8年連続で受賞した経歴を持つ。
○…実家は農業を営んでいたが父親は役場に勤めながら家業を手伝っていた。そんな父に「勤めに出るなら農家は諦めろと言われた。勤めながらの農業の大変さを伝えたかったのだと思う。本人が一番辛かったのかもしれない」。父の言葉が中学3年の少年の心を打った。小学生までは軍人になる事を疑っていなかったが中学で終戦を迎え、目標が無くなった。そんな折、親友が農業高校に進学することを聞き、一緒に行くことを決断。「友人が『農業をやれ』と背中を押してくれた。おかげでいろいろ整理できた」。後の人生を決める大事な決断となった。
○…「今は月に1、2回のゴルフが楽しみかな」。中学時代は野球部、高校では卓球部、同時にテニスと運動神経に長けていた。40歳までテニスを続け、一般の部で県大会に出たことも。野球も還暦まで続け現在はもっぱらゴルフに夢中の様子。「初めダメでもやりだすとなんとかなるもの」。運動神経に恵まれた人が到達できる境地だ。
○…探究心旺盛で「これがいい」と聞けば実際に作ってみたくなる。「人がやっているものに興味が湧いてしまってね」と目を輝かせる。これからは現役から一歩退き、楽しみながら農業に携わっていきたいと考えている。「花や野菜は生育過程が楽しい。思い通りに育てばうれしいし、それが人に喜んでもらえればなおのことね」。この先もまだまだ育ててみたいモノが山ほどある。探究心はまだまだ衰えを知らないようだ。
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