県代表として全国大会に出場する「相州海老名東柏太鼓」の監督を務める 島田 昭彦さん 東柏ケ谷在住 41歳
響きあう情熱を伝える
○…日本人の魂のルーツ「和太鼓」。胸に衝撃を走らす鼓動は勇壮でダイナミックなリズムを奏でたり、繊細で穏やかな響きとなって聴く人の魂を震わせる。1980年に創設した父とともに「相州海老名東柏太鼓」の舵をとる。「仕事以外の時間はご飯を食べるか寝るか、太鼓の指導をするかしかやっていないですね」と首をかしげ、目線を上に答えを出す。
○…小学生のころから太鼓に触れ合い、日常の一部となっていた。地域の行事などに向けた練習で、指導をしていた父からは「褒められた思い出は全くないね」と当時を振り返る。3人兄弟の長男として育ち、父譲りの「曲がったことが大嫌い」なしっかり者に。隣に座っていた母は「下の子たちはお兄ちゃんの言うことはちゃんと聞くしね」と笑みを浮かべる。兄弟がいつまでも仲良くしてほしいという祖父からの願いが、父、自分へとしっかり受け継がれている。家の廊下やリビングに飾られている家族や太鼓仲間の写真が心をホッコリさせた。
○…温かい笑顔だった表情も太鼓の話になると真剣な顔つきに。小学4年生から高校2年生が所属する会では年齢に関係なく、挨拶や時間厳守、準備など、礼儀やマナー部分でも妥協は許さない。「これができないと必ず音もずれる。仲間たちの気持ちがひとつになって、信頼し、太鼓を叩かなければいけない」。選抜メンバーを決めるのも妥協はしない。メンバーたちもその思いを受け止め、皆必死の覚悟でバチを持つ。
○…2年連続5度目の全国大会に向け、「今までにないほど真剣に取り組んだ」と厳格な表情がその大変さを物語る。寝ても覚めても太鼓のことが頭をよぎる。大きなプレッシャーで体調を崩したこともある。「本当にたくさんの人に支えてもらって、大会に挑むことができる。精いっぱいやって全力を出し切るのみ」と向かいに座る父と顔を合わせ、2人がうなずいた。
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