海老名市と一般社団法人日本自動車連盟神奈川支部(JAF神奈川支部)が3月24日、地域観光振興などを目的とした協定を結んだ。JAFが自治体と協定を締結するのは県内では初となる。
ロードサービスなどを行う「JAF」は今年1月時点で全国に約1780万人の会員を持ち、会員向けの情報誌「JAF Mate(ジャフメイト)」や「JAF PLUS(ジャフプラス)」を年間を通じて発行している。今回の協定締結は、まちのブランディングを進めたい海老名市と情報誌にドライブ情報や優待施設などを掲載することで、会員向けサービスの拡充を図りたいJAF側の思惑が一致した。
JAFは2012年から首都圏の自治体とのタイアップを進めており、これまでに28市町村と協定を結んでいる。2012年に自治体として全国で初めてJAFと協定を結んだ千葉県多古町では、町とJAFが協力しさまざまな催しを企画。さつまいも収穫や田植えなどの「体験会」のほか、地元の高校生が栽培した野菜などを使った特別メニューをオークラ千葉ホテルで提供するイベントを情報誌などを通じて周知してきた。
同町の担当課によると都内や県外からも多くの参加があり「まちを知っていただく機会になった。広報力に驚いている」と話す。
7月下旬の発行号で海老名の魅力を発信
海老名市が媒体に取り上げられるのは7月下旬に発行されるジャフメイト8・9月合併号の予定。市内にある飲食店やイベントなどを中心に海老名の魅力を発信する情報が特集される。また会員以外の市民も参加できる交通安全イベントや講習会も今後、開催される予定だという。
きっかけは「市長への手紙」
市民の声を市政運営に活かそうと1973年から始まった「市長への手紙」。昨年9月に市民から寄せられた「JAF情報誌に市をPRしてみては」という提案から今回の協定締結が実現した。
市情報発信課によると、市役所や各地域のコミュニティセンター、文化会館など、市内の46カ所に投書箱が設置されており、年間600通ほどの手紙が寄せられているという。
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