浜田三塚公園(市内浜田町)にある上浜田古墳群第2号墳で、鉄剣や勾玉、ガラス玉などが出土し、海老名市教育委員会は6月6日に発掘現場で見学会を開催した。市内には秋葉山、上浜田、伊勢山の3つの古墳群が点在しているが、これまでの出土遺物は土器類が主体で、鉄剣や勾玉などの副葬品が見つかったのは今回が初めてとなる。
上浜田古墳群は秋葉山古墳の次に古い4世紀から6世紀ごろに造られ、浜田町から国分南にかけて点在する6基で構成されている。隣接する1、2号墳のみが浜田三塚公園として整備されている。
市教委によると、昨年3月、公園内を散歩していた近隣住民が第2号墳の墳頂部に露出していた鉄剣の破片を見つけた。鉄剣を市教委や専門家が調べたところ、破片の接合部分がぴったり合うことや、長さ、形などからも古墳時代の鉄製品であることが判明。これまで第2号墳は保存を優先し、埋蔵文化財の発掘は行われなかったが、これを踏まえて今年3月に墳頂部を掘り下げると地表から10cmに満たない深さで勾玉2点、ガラス玉30点、鉄鏃(ぞく)2束などが出土した。
地表から浅い部分で出土したのは、時間の経過により墳頂部から土が流れ出したためと考察。古墳に棺の痕跡はないが、副葬品がまとまった場所から出土したことから、棺の場所を示しているものとされる。
鉄剣はつなげると約80cmの長さがある。木製のさやに覆われており、詳しい製造年代等はエックス線解析で調べる予定だという。
市教委は「第2号墳は鉄剣が見つかったため、緊急的に発掘調査を行った。市内に点在する他の古墳は保存を優先していくので、掘り下げる予定はない」と今後の方針を話している。
320人が古代に触れる
6日に行われた見学会には320人が参加。会場には出土品が展示されたほか、実際に第2号墳墳頂部に上り、遺物の写真を使って発掘された現場や副葬品から推測される事柄を担当職員が説明し、参加者はメモを取るなどしながら熱心に耳を傾けていた。
参加者は「近所に古墳時代のものが眠っていると知り不思議に感じる」「鉄剣は土の色にも近く、これが遺物と気付いた方はすごいと思う」などと感想を述べていた。
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