市内中新田の県立中央農業高校(江原洋一校長)の養豚部が育てている同校オリジナルブランド豚「ちゅのとん」は、校内で行われている「生産物販売会」をはじめ大手百貨店「高島屋」のお歳暮ギフトとしても好評を博す。また最近ではテレビやラジオなど各メディアでも頻繁に取り上げられるなど、地元・海老名の高校生が育成する「豚」に注目が集まっている。
2012年、同校では安価な輸入豚肉の増加や飼料価格の高騰など、養豚農家の厳しい経済状況を踏まえ、生徒が部活動の一環としてこれらに対抗できる「豚づくり」の挑戦を始めた。
まず、飼料コストを抑えるため「食品残さ」(残飯など)を利用して製造したエサを開発。さらにこのエサを与える事で一層肉質が良くなるとされる既存の地元ブランド豚「高座豚」と、赤身の美味しさが特長的な「黒豚」を配合させ、低コストと高品質を両立した、いわゆるハイブリット種「ちゅのとん」を完成。生産・飼料コストを大幅に削減させた上、利益率をも多大に向上させるなど、大きな成果を挙げたという。
弛まぬ努力で販路拡充
新品種の完成後も、生徒たちは美味しい豚を求め、品質改良に着手。飼料に差をつけるなど、試行錯誤を繰り返し、脂肪や肉の質にもこだわった良質な豚づくりへ日々研究を重ねてきた。その活動に対し、地元の養豚農家や精肉業者、企業なども着目し、養豚産業に新たな活路を見出す商品として、市場への販路拡充などをサポートしてきた。
全国切符、弾みに
こうした活動をアピールすべく生徒たちは今夏、千葉県内で行われた「関東地区・学校農業クラブ連盟大会」に出場。各校が手掛けるワイン製造や特産品開発など、特色ある活動が発表される中、同部は環境に優しく、地元の美味しい豚づくりをテーマに育てている「ちゅのとん」をメーンに据えたこれまでの取組みを紹介。結果「プロジェクト発表」(食料・生産の部)で最優秀賞を獲得。全国大会(10月)への切符も手にした。
養豚部の小嶋あづさ部長は「最終目標は(ちゅのとんを)地元ブランド豚として根付かせること。全国大会で入賞できるよう、しっかりとPRしてきたい」と話し、認知度向上に力を注ぐ方針を打ち出している。
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