国分寺台在住の橘川芳夫さん(74歳)がこのほど、海老名市内の高齢者施設等で30年以上にわたり、入所者向けに詩吟ボランティアを行っていることなどを評価され、厚生労働大臣からの感謝状を受け取った。
ボランティア30年超
この感謝状は、福祉分野等のボランティア活動を長年率先して行っている団体や人物に対し、厚生労働省が贈呈しているもの。橘川さんは、ボランティアを行う施設と神奈川県の推薦を経て、国から認定された。
今年度、個人での感謝状受賞者は全国で15人、県内では1人のみ。
「脳トレ教授」ヒントに
橘川さんは、詩吟を趣味にしていた父親の影響で、20代でその世界に足を踏み入れた。40代の頃に「詩吟で何か社会貢献ができないか」と考えていたところ、ゲームソフトの「脳トレ」シリーズの監修などで有名な東北大学の川島隆太教授が、横隔膜を動かし、大きな声を発する詩吟は血流改善などに効果があると提唱していることを耳にした。このヒントを基にインターネットで論文を収集し、必要な呼吸法などを独学で学んだという。
その後、市内で老人ホームを営む社会福祉法人「中心会」の施設利用者に詩吟を教えるボランティアを開始。長年活動を続ける中で、言葉を発することが困難だった人が話したり、歌ったりできるようになるなどの効果も見られたという。
「活動評価され嬉しい」
橘川さんは、受賞の連絡を受けた際のことを振り返り「これまでも何度か推薦して頂いたことがありましたが、自分が対象者になるとは予想しておらず、びっくりしました。活動を認めて頂き、とても嬉しく思う」とコメントした。
ボランティア以外にも、父親が初代会長を務めていた流派「詩吟神風流吟晨会(しんぷうりゅうぎんしんかい)」の2代目会長を務めており、海老名、小田原、秦野、厚木などで教室を構え、30人を超える弟子に指導するなど、幅広く活動している。「父親も詩吟をやって97歳まで長生きしたので、私も日本の伝統文化を後世に伝えていけるよう、長く活動していきたい」と今後の目標を語っていた。
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