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「無痛分娩」(4) 愛育病院 院長 井澤秀明
無痛分娩に使用する麻酔は、硬膜外麻酔法が一般的です。これは腰椎の位置で脊髄神経の束を覆う硬膜の外腔に細いチューブを挿入し、必要に応じて麻酔薬を注入する方法です。これによって下半身の痛み(陣痛)の9割ほどが緩和されますが、意識はあり上半身は、自由に動かすことが出来ます。この麻酔法で、痛みをゼロにしてお腹を切る手術もできますが、そこまで強い麻酔では、肝心の子宮の収縮力も失い、分娩が進まなくなります。赤ちゃんを押し出す力を残し、かつ最大限に「痛み」を除くという無痛分娩でお母さんは冷静に落ち着いて赤ちゃんを迎えることが出来るのです。もし緊急に帝王切開が必要になった場合は、そのまま麻酔を強め迅速に赤ちゃんを助け出すことが出来ます。これも無痛分娩のメリットです。無事に赤ちゃんを迎えたお母さんの顔は、喜びに満ちてどんな宝石よりも美しく輝きます。まさに「ヴィーナスの誕生」の瞬間です。
(4回連続掲載)
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