40周年を迎える「大谷剣友会」の創設から携わっている 鈴木 泰介さん 66歳
礼儀を重んじる努力家
○…創設40周年を迎える剣道道場「大谷剣友会」。当初から携わり、これまで体調を崩しても一度も休むことなく師範として稽古指導に尽力してきた。「周りの人からは長いことやっているねと言われるけれど、私にとって40年はあっという間でした」と微笑む。技術面だけでなく礼儀の大切さなども伝えたいと、「礼」と「忍耐克己」を会の標語に掲げ、延べ500人以上の剣士を育ててきた。
○…会を発足させる際、最も苦労したのは稽古場探し。神社の境内や公園など、借りられる場所がないか探し回っていたさなか、大谷小学校の体育館建設が決定。使わせてほしいと掛け合ったところ快諾をもらい、以降40年間同校を拠点に活動してきた。開設当初は約40人の子どもたちが集い、朝6時から1時間ほど早朝稽古を行っていたという。「冬の床はあまりにも冷たくて足の感覚がなくなってしまうほどでした。子どもたちにとっても厳しい環境での稽古だったと思います」と当時を振り返る。
○…福島県郡山市出身。戦後しばらくの間GHQによって規制されていた剣道が解禁された小学校時代、その「かっこよさ」に惹かれた。中学の部活動で憧れの剣道を始め、中・高時代はほぼ毎日稽古に励んだ。卒業後は父の仕事の関係で厚木市へ。父と長兄が歯科医だったため自身も歯科医療の道に進もうと、歯科技工士の専門学校に進学した。技師になってからは一日中座っていることが多かったため、体を動かそうと再び剣道を始めることを決意。22歳で近所の道場に入門して以来、剣道一筋の人生を歩んでいる。
○…現在は同会で週2回、幼稚園生から50代の門下生を稽古している。取材中は常に穏やかな口調だが、礼にはずれたことをしたら叱りつける指導者としての厳しさも持ち合わせる。「モットーは、自分もやるから君たちもやれ」と語る姿に、自他ともに厳しい努力家な性格が垣間見えた。
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