2017年が明け、本紙では内野優市長に続き、「海老名商工会議所」の三田佳美会頭にインタビューを行った。三田会頭は昨年を振り返るとともに今年の抱負などを語った。
――あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。まずは昨年を振り返ってみて、いかがでしたか。
「今年もよろしくお願いいたします。私自身は2期目の会頭職となり、昨年11月に役員・議員改選も行われ、新体制でのスタートを切りました。商工業の話をすれば、昨年テーマにあげさせていただいた大手企業と中小企業との連携については、外部団体である「大型店連絡協議会」に商工フェアなどで大変ご尽力いただき、商工会議所をはじめ、地元企業や地域との距離が近くなっているのだと感じました。また、工業においても、これまで大手と地元製造業社との連携はなかなか進んでこなかったのですが、ここにきて大手企業の集まりである「産業懇話会」とつながりが強くなり、地元企業へ発注がくるなど、商工ともに大手の方から積極的に地元企業に働きかける姿勢が生まれてきたように感じています」
――新体制となった商工会議所の方針について教えてください。
「全国各地で人口減少が課題として取り上げられていますが、現在の海老名市は道路・鉄道など交通の利便性の高さや土地の開発によって、人口が増加するという飛躍的な発展を遂げています。そうした中で国のデフレ脱却と経済再生実現に向けては、やはり地域の活力、つまり地元企業の活性化が必要となります。昨年同様、産業のキーワードになるのは大手企業と地元企業との『共存共栄』です」
――共存共栄に向けた事業の一つとして、2月に初の「まちゼミ」の開催を予定していますね。これについてお聞かせください。
「海老名では大きな商業施設が増えてきて、そちらに目を向けがちな部分があります。まちゼミは地元のお店を舞台に事業者がプロとして培ってきた色々な技を伝えることで、地元のお店を知ってもらうことを目的にした企画です。海老名では初の試みになりますが、全国各地で開催され成功している事業ですので、楽しみにしていただければと思います。多くの方に参加していただき、まずは初回を成功に収め、地域商業の活性化の一手として毎年続く事業になればと思います」
――昨年のインタビューでは『海老名市商工業活性化ビジョン』の作成についてお話しされていましたが、その進捗についてはいかがでしょうか。
「前向きな委員が多く、活発にビジョン策定が進んでおり、ほぼ完成の段階まできております。今年は策定したビジョンに基づき、計画を実現していきます。また、これにつきましては市が施行している『にぎわい振興条例』と合わせて、行政とコラボができればとも考えております」
――このほか進めている事業について教えてください。
「今年の重点事業になりますのが『経営発達支援計画』を進めていくことです。これは昨年4月に経済産業大臣に認定されたもので、小規模事業者に対する伴走型支援を計画しています。具体的にはプロのコンサルタントと当会議所の指導員が連携して、各個店に合った商圏分析や簡易経営診断などを5年かけて行っていくという、画期的なシステムです。日本全体で見ると企業の87%を小規模事業者が占めているわけです。この方たちが元気に営業を継続していくことが、産業活性化において必要不可欠です」
――商工会議所のサポートが地元企業の発展につながることを願います。
「そうですね。『商工会議所は何をするべきか』という永久的とも言える課題に対し、今後は商工業だけにとらわれず、海老名で高いポテンシャルをもつ農業者とも共存したいと考えています。各々が切り離れてしまうのでなく、地元の商・工・農業者とバランスを図りながら、6次産業にも積極的に関わっていくことで、今後の発展に対して何か良い方法が見つけられるのではないかと思います。海老名は良いモノを作り、良い売り方ができる場所でもあります。そういった意味では商工会議所にもまだまだ新たな事に役立てる可能性があると思います」
――最後に読者の方にメッセージをお願いいたします。
「海老名の中には素晴らしいお店・企業・サービスが沢山あります。地元企業を市民の方に知ってもらい活用してもらうため、より一層活動に取り組んでいきたいと思います」
―ありがとうございました。
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