NPO法人「レオモナ」を立ち上げた 小瀬村 鉄雄さん 海老名市柏ヶ谷在住 62歳
根っからの世話好き
○…「弱い人をみると放っておけなくてつい手を差し伸べたくなる。同じ人間として生まれてきたからには皆平等のはずでしょ」。今月1日、障がいを持った人たちに就労や生産活動の機会を提供することを目的にした就労継続支援事業B型施設として、NPO法人「レオモナ」を立ち上げた。名前は2匹の犬がマスコットになっている、自身が経営する「レオとモナのパン屋さん」からとった。
○…立ち上げのきっかけは店で働くパートさんの相談から。障がいをもった娘さんが養護学校を卒業した後に働ける場所がないという切実な相談だった。障がいを抱えた人々の現状を知り「それならやろう」と二つ返事で応えた。どうなるかわからないけれど『ここで始めなければいけない』と世話好きの性格が体を動かした。「簡単に引き受けたけど、ここまでこぎつけたのは周りのサポートがあってこそ。自分は本当に人に恵まれているよ。本当に」
○…前職は銀行の支配人という異色の経歴の持ち主。「金融業の仕事は形が見えないけれど、パン屋はすぐ反応があるからおもしろい。子どもたちからは『レモ屋のパン』って呼ばれてるんだよ」。災害時に役に立てばと1500万円かけ、車内でパンが焼けるトラックを作った。「ジャムおじさん」を地で行き、年に10数回、群馬や茨城、千葉などの老人ホームなどに出張し焼きたてのパンを楽しんでもらっている。「『おいしい、おいしい』と涙を流して喜んでくれる。その言葉が何よりも励みになるね」
○…小、中学校では野球に没頭し守備の要であるキャッチャーを務めた。友人が若くして他界したことなどから、彼らの分まで1日でも長生きしようという強い思いが胸に宿る。「自分は恵まれている。その分お返ししないと」。障がいを持った人が楽しく生き生きと働けるコミュ二ティレストラン構想など、自他共に認める世話好きの性格はますます勢いを増すばかりだ。
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