犯罪のない安全・安心まちづくり功労者を受賞した 内藤盟(ちかい)さん 綾瀬市早川在住 71歳
調和で平和、陰ながら
○…「まいったなぁ」。その一言が全てを集約していた。年の瀬、いつものようにショッピングセンターでビラを配りながら防犯を呼びかけていたときに受賞の知らせを聞いた。「大したことはやってないよ」。県内54署から選ばれた4人、防犯指導員として22年余の継続した活動も謙遜する。本当の事は心の中に隠されたまま。「メンバーで一生懸命やれるのが良い、それだけ」
○…地域の先輩から引き継いだ指導員。現在は30人近いメンバーもまだ当時は市内に9人ほどで、活動も年に数回だった。当時、近隣では新興住宅や婿で来る「新しい住人」が急増。交流の場を作ろうと、先輩たちが隣30軒位の規模で宴席を開き始めた。「男は酒があればすぐだよ」。おかげで勤め先に出て顔をなかなか合わせられない若い男衆もすぐに地域に溶け込んだ。宴席は現在もなお、地域で開かれており、先輩方には頭があがらない。「挨拶もしないようなご近所さんじゃ、頼むこともできないよ」。空き巣や不審人物も近所同士の監視が力強い「睨み」になる。
○…農家の長男に生まれた。幼い頃から家業手伝いは当たり前で、学校に「農繁休業」なる一週間の休みもあった。「農家になりたいなんて思ってなかったのに」。親戚に「就職の面倒を見てやる」と声をかけられたとき、その目に映ったのは、草がやたら多く、周囲より遅れの目立つ実家の畑だった。「仕方なく継いだんだ」。ぶっきらぼうな言葉だが、心には温かいものがあったのだろう。その背を見て育った息子が、今ではその畑で、トマトやとうもろこしを育てている。
○…犯罪件数の増加や規模の拡大などで現在では月1回は活動している。パトロールや呼びかけ活動などでは臆することなく声をかけ、犯罪ケースの勉強会などにも頻繁に足を運ぶ。悪の種が育たぬように、お互いの一声や行動が人を繋ぎ人の温かさで平和が守られることを願う。
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