文部科学省は今月7日、綾瀬市吉岡の「神崎遺跡」を国指定史跡に指定した。同市内での指定は初。今後、市は国、県と協議しながら遺跡の保存や活用方法などを検討していく考え。
同遺跡は目久尻川西側の台地に位置する。市史編集事業の一環として平成元年に初めて発掘調査を実施。外敵の侵入に備えたものと考えられる幅・深さともに2mほどの溝を巡らせた環濠(かんごう)集落が、ほぼ完全な形で発見された。市担当課によると環濠集落全体が完全な形で遺存している例は全国的に見ても稀だという。
発見された集落は約1800年前の弥生時代後期のものと推測されている。南北103m、東西65m、広さ5000平方メートルの規模で、これまでの調査で、環濠内には9棟の竪穴住居が確認されている。
「環濠」とともに注目されたのが「移住」。出土した土器のうち、95%以上が愛知県東部から静岡県西部域から出土している土器様式と酷似している。
土器の成分を分析した結果、同遺跡周辺の土壌成分と一致したことから、土器は神崎の地で作られたものと考えられ、弥生時代後期に、人々が移住してきたことを裏付ける点も高い評価を受けた。
市では今後、関係機関と協議し、保存・活用法の検討を進める。
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