スギ花粉の飛散量について調査している県自然環境保全センター(厚木市七沢)はこのほど、今春の飛散量について「昨春に比べ大幅に増え、例年以上に多くなる」と発表した。
センターでは花粉を飛散させる雄花の着花状況から飛散を予測する調査を1997年から始めている。今シーズンは調査の結果、着花状況を点数化した数値が調査開始以来、5番目に高かったことから、昨春に比べ「厳しい春になる」と予測し、「早めの対策が必要」と注意を呼びかけている。
調査は毎年秋に県内30カ所のスギ林で実施。1カ所あたり40本を抽出し、雄花の着花状況を点数化する方式で、「著しく多い」状態を100点、「着花が無い」状態を0点とし、過去のデータと比較することで、その年の春の飛散量を予測している。
過去15年で、この点数が最も高かったのは一昨年で75・3点。15年間の平均値は43・0点となっている。今回、発表された昨秋の調査結果は66点と平均値を大幅に上回ったため、「飛散量が多くなる」との予測を示した。
前年夏の気象と相関関係
センターによると、雄花の着花は前年の夏が高温少雨で、日照時間が長い場合に促進される傾向にあるという。
県内では気象観測地点のある海老名市で8月の平均気温が例年よりやや高く、降水量は例年の36%にとどまり、日照時間が約1・4倍にもなるなど、雄花が多くなる条件が整ったことから、光合成が盛んになり着花が促されたとみている。
同センターでは1月20日頃から、スギやヒノキの花粉飛散量をホームページ上で公開する予定だという。
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