鷹狩りの普及活動を行うNPO法人の理事長を務める ソアレス エドアルドさん 東柏ケ谷在住 53歳
溢れるチャレンジ精神
○…「日本の伝統文化なのに今の日本人は知らない人が多い」。織田信長や徳川家康が愛好していたことでも知られる「鷹狩り」を保存し、後世に伝えようと昨年NPO法人を設立。2年ほど前から独学で鷹を学びはじめた。「大好きな日本に何か残したい」。その一心で鷹のフライトショーや鷹匠体験など普及活動を始めた。腕に乗った鷹のくちばしや頭をなでながら「鷹はペットでなくパートナー。お互いの信頼関係が一番大事」と流ちょうな日本語で鷹の魅力を熱く語る。
○…鷹との出会いは少年時代。知人が鷹を飛ばしているのを見て鷹狩りの存在は知っていた。しかし何より山を飛び回る野生の鷹の雄姿を目にするうちに心を奪われた。「いつか鷹を飼いたい」。少年の夢は長い時間を経て実現することに。妻の度重なる病から心のバランスを崩しかけたが「このままではだめ。集中できる事をしよう」と長年の夢だった鷹を飼うことを決意した。しかし学びたくても誰に、どこに聞けば良いか分からない。逆境の中、試行錯誤で訓練を始めた。
○…20年前にブラジルから来日。父親が牧場を持っていたことから馬が好きで、ロデオもお手の物だった。喧嘩も日常茶飯事で、週に1回はないと落ち着かないほどのやんちゃぶりを発揮していた。「不良だったけど勉強も好きだったよ」。8歳の時、突然思い立ってから12歳まで日本語を学んだ。「何でそう思ったのか分からない。もしかしたら日本人の生まれ変わりかも」とニヤリ。言葉通りの勉強熱心で、今も睡眠時間を削って鷹狩りやその歴史を研究している。
○…チャレンジ精神旺盛で「誰もができることには興味が無い」とキッパリ。世界を見るため14歳で親元を離れてから40年。日本の地で伝統文化を守るために汗をかく姿はどんな日本人よりも日本人らしく映る。「夢は鷹匠になること。それと鷹狩りをもっと多くの日本人に知って欲しいね」
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