青年海外協力隊としてベナン共和国へ派遣された 敦賀 忠典さん 門沢橋 31歳
謙虚かつ大胆に
○…「海外に出て、外から日本や自分を見てみたい」。それが17歳の頃からの夢だった。長年の願いが叶い、国際協力機構(JICA)の青年海外協力隊として農業支援活動を行うため、西アフリカのベナン共和国へ派遣された。綿花やパーム椰子の栽培が農業の中心となる同国で、トマトやピーマン、ジャガイモなどの栽培をし、現地の農業に新たな風を吹かす。
○…中学生のとき、協力隊を経験した先生と出会ったのがきっかけで、関心を持つようになった。「考え方や価値観が独特で『海外に行った人は違うな』と子どもながらに思ったんです」。進学先に農学部を選んだのも、農業の分野で協力隊になることを見据えての選択だった。卒業後は会社員として社会に出たが、夢を捨てきれず転職。「修行」としてサツマイモ農家、牧場、有機農場など、住み込みで働いたほか、メキシコ料理店や派遣も経験した。「プラプラしてただけですよ」と話すが、将来へ向けての準備期間だった。
○…子どもの頃はサッカーに夢中だった。「強豪校で自分の力を試したい」と座間高校に進んだが、レギュラーに入ることはなかった。「マイナスかもしれないけれど、『届かないものもある』ということを学びました」。サッカーの道を諦め農業を選んだからこそ、多くの仲間ができ、色んな人の働く姿を見ることができた。「それが自分の強みですね」と微笑む。
○…出発前はお世話になった人への挨拶回りをし、「やっとだね」「頑張って」と温かい言葉がかけられた。「挨拶に行ったら、親友が父親になっていた。そういう姿を見ると迷いもしたけれど、やりたいことはやっておきたくて」。取材時に身に着けていた帽子はメキシコ料理店の店長から、胸ポケットに刺してあるペンは親友からの贈り物。自然と周りに人が集まる明るさを武器に、「感謝と謙虚さを持って大胆に」夢への道を歩き始めた。
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