大塚御輿保存会内の担ぎ手集団「大塚睦会」の会長を務める 小野塚 政洋さん 柏ケ谷在住 43歳
郷土愛を次世代へ
○…夏を告げる「祭り」行事が市内各所ではじまり、柏ケ谷地区では海老名・綾瀬・座間の3市が絡む「大塚ふるさとまつり」の準備に大わらわ。醍醐味でもある御輿は宮大工や専門工務店で製作するのが通例だが、大塚御輿は30年ほど前に地域住民らで製作。素人が作ったとは思えない程、立派な出来栄えで祭りの舞台に立てば、担ぎ手の迫力と相まって人を魅了するのは間違いない。「先輩方が築いてきたお御輿で笑顔溢れる祭りになれば」と意気込を語る。
○…初めて御輿を担いだのは17歳の時。友人に誘われて参加した当時のことを「肩が痛くて嫌だった」と渋い表情でキッパリ。3年ほど続けると不快と思っていた痛さも慣れ、御輿の重さが肩にしっくりくる感覚へ。しかしながら、仕事の都合上で御輿活動は10年ほど休止。35歳の時に誘われて再び参加したが「担ぎ手の思いがバラバラでひとつになっていない。体制を立て直したい」と一念発起。今では御輿を学ぶことには余念がなく、年間3分の2の日曜日は御輿を担いでいる。「多くの人は夏が御輿の時期だと思いますが、おれの場合は年がら年中だな」と白い歯を見せる。
○…仕事は家電や洋服など生活雑貨を運ぶ運送業の代表取締役を務める。東柏ケ谷で商売をしていた両親を見て育ったこともあり32歳の時に独立を果たした。その理由について「周りの友達が独立したから」とあっけらかんとしたコメントだったが「でも競争心はあったのかもしれない」と全く飾らない率直な雰囲気が人を惹きつける。
○…物事にはゴールはなく、常に上を見続け追求していくという考え。「何事も楽しむことはもちろんだけど、やっぱり人生設計も大事だね」。製作以来30年という節目に修繕の準備も進んでいる大塚御輿の所有は、通常の神社でなく”地域”。責任世代として伝統文化を次世代へ継承していくことに力を注ぐ。
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