「現代の名工」として表彰された 柳 正司さん 浜田町在住 61歳
地元が誇る名パティシエ
○…都内の高級フレンチレストランの総料理長を務めた経験やパティシエ(洋菓子職人)の世界大会で準優勝をおさめるなど輝かしい経歴を持つ「パティスリー タダシヤナギ」の代表取締役。卓越した技能者を評する最高峰の名誉である「現代の名工」に選ばれた事を受け「立派な賞を頂きましたが職人としてはまだまだ。生涯現役でこれからも頑張ります」とキッパリ。
○…フランス料理の一流シェフを志し、銀座の老舗店へ入社。デザートの修業開始当初は「2、3年あれば出来るだろうと甘く考えていた時期もありましたね」と振り返るが、一流シェフの下で修業を重ねるうちにメキメキと頭角を現し、29歳の時にフレンチの名店へ。積み重ねてきた技術と新しい発想を融合した、見たことも無いデザートで食べる人を驚かせてきた。腕前と共に名前も知られてきた30歳代後半、周囲から背中を押された事もあり洋菓子コンクールに出場すると、たちまち賞を獲得。あっという間に日本代表へと名乗りを上げた。「食べ物であると同時に芸術性の高いものでもある。奥が深い」と情熱は燃え続けている。
○…女性を中心に、ファンを惹きつけてやまない「柳の作品」の数々。だが「職人作業は地味の一言。大変な事もあるけど、若者たちには毎日新しい発見とチャレンジを続けて欲しい」と願いを込める。辛い時でも助けてくれたのは利用客の笑顔。その為の試作品づくりに手を抜くことは無い。「美味しくないものが出来た場合は自分で食べますよ。そろそろ年齢も考えないと…」と舞台裏の苦労も。
○…稀代の名パティシエとはいえ、家に帰れば5人の父親。若い頃は子どもと遊んでいる時も「頭の中は仕事」になっていた時期もあったが、今では公私の区別もバッチリ。多忙の合間を縫い家族の送迎などもこなす主夫の一面も。世間はもうすぐクリスマス。ジングルベルの鐘の音と共に、今年も自慢の腕が、鳴る―。
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