3月21日に「真打」に昇進した海老名を拠点の1つにする噺家 林家 たけ平さん 38歳
「師匠の名前の地」で修行
○…林家こぶ平(現正蔵)に憧れて、22歳の時に落語界の門戸を叩いた。弟子入り後、師匠の本名が「海老名」であることから縁を感じ、以来海老名市を修業場所の1つとして、寄席を続けている。3月21日、長年の努力が結実し、噺家として身分が最も高い「真打」に昇進した。「私のことを受け入れ、応援してくれた海老名の皆様のおかげです」と感謝の気持ちを述べる。
○…落語好きの祖父に連れられ、幼い頃から演芸場へ通った。当時は落語家に憧れを抱きつつも、「自分には無理だろう」と思っていたという。大人になり、就職する際も噺家は選ばず塾講師の道へ。転機は社会人1年目のとき。休日に映画を見ようと出掛けたが、上映時間を間違え、近くの演芸場で時間を潰すことに。そこで目にしたのが、高座で演じているこぶ平の姿だった。観衆を笑いの渦に巻き込む姿に惚れ込み、手紙を書いて入門を志願。かばん持ちから始まり、前座では水以外飲めず、休日はほぼ皆無という厳しい修行の日々を送った。「憧れ抜いて入った世界。辞めたいとは思わなかった。それより、周りが上達すると嫉妬してね。反骨心が上達に繋がったのかな」と笑う。
○…現在は河原口のギャラリーや上今泉の蕎麦店などで定期的に寄席を行うほか、地元ラジオ局「FMカオン」でもレギュラー番組を2つ持つ。『相模国分寺商店会ぶらり歩き』という番組では、市内の商店を訪ね歩き、独特の語り口でレポート中。「海老名の人はどこへ行っても暖かく迎えてくれる」と笑顔を見せる。
○…「寄席は銭湯と同じ。地域の憩いの場として、ふらりと立ち寄れるような気軽さでありたい」と語る。特に海老名のような、演芸場のない地域で落語を楽しめる場所を設け、より多くの人に良さを伝えるのが長年の目標だとか。その為に心掛けているのが「初めてでも面白い落語」。これからも1席1席、心を込めてその魅力を伝えていく。
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