本郷にある県畜産技術センターで開発された神奈川独自の「肉用鶏」の名称が、「かながわ鶏」にこのほど決定した。現在は販売流通方法などを検討しながら、ブランド化に向け動いている。
県畜産技術センターは、畜産における試験研究・家畜の改良・高度技術の普及・担い手の育成確保などを行う施設。肉用鶏の開発は同所で2008年から始まった。
全国で生産されている「地鶏」は地域由来の在来種を交配し作出しているが、県内には在来種が存在しないため独立行政法人が保有する国産鶏種が使用された。交配は9通りの組み合わせで行われ、肉質や味・食感などさまざまな項目で検証された。
この結果、父鶏には全国の地鶏でも多く採用されている「シャモ833系統」を、母鶏には名古屋コーチンを上回る美味しさといわれた「岡崎おうはん」を選出。これを交配させた鶏が今年3月に「かながわの肉用鶏」に認定されている。
これまで、県内産の生乳や豚肉、牛肉、鶏卵はあったが、鶏肉の生産は行われていなかった。しかし、地産地消や地鶏ブームなどの影響を受け、ホテルや飲食店をはじめ多くの県民から強い要望が寄せられたことが開発の背景にあった。
県のブランド鶏へ
開発成果が見え始めた頃、ブランド化を進めようと生産者が集まり「かながわ肉用鶏推進委員会」を発足させた。ここでは飼育基準や流通・PR方法などの検討が行われており、先月には「かながわ鶏」という名称が決定している。
同委員会の事務局は「現在は、一般の方に届くよう飲食店など販売ルートを模索中。できるだけ早く食べていただけるよう進めていきます」と話している。
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