大正大学文学部歴史学科の教授で、市内在住の御堂島正さん(60)がこのほど、考古学分野の「岩宿文化賞」を受賞した。11月13日に岩宿遺跡のある群馬県みどり市で授賞式が行われ、石器をあしらったトロフィーと賞状が授与された。
岩宿文化賞は、岩宿時代(日本の旧石器段階)の研究進展に貢献した研究者を表彰するため、1992年にみどり市が創設した。2010年まで毎年開催され、以降3年に1回の実施となっている。これまで大学や大学院、教育委員会、博物館などに勤務する研究者に授与され、賞が少ない考古学分野において権威ある賞のひとつとされている。
御堂島さんは今回、他大学の教授の推薦を受け候補者に選ばれた。大学院在籍中から現在まで、石器に残る傷から当時の使用方法などを調査する「石器の使用痕研究」を行ってきた。基礎的な実験を積み重ね得た業績が「実験考古学の理論的体系化に貢献している」として、同賞を授与された。
小学生の頃から歴史好きで、土器片を拾い集めている子どもだったという御堂島さん。大学・大学院と考古学を専攻し、卒業後は県教育委員会の埋蔵文化財担当職員として32年間勤めた。その後、大正大学に移り研究と後進指導に当たっている。海老名でも、石器作り教室や相模国分寺むかしまつりなど、歴史分野のイベントで活動している。
受賞を受け、御堂島さんは「考古学分野で功績のある研究者がもらっている賞なので、非常に光栄。地道な基礎的研究にも光を当てていただいたことに感謝しています」と話している。
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