海老名市はこのほど、防災用井戸を国分寺台第1児童公園内(国分寺台1の4124の148)に設置した。これは災害などで上水道が断水した場合に生活用水として使用するもので、地元自治会の要望を受け約1年かけ整備された。防災用井戸の新設は市内初となる。
今回設けられた井戸は、高さ約1・2m、幅46・5cmほどの大きさ。手動ポンプ式となっており、地下60mから毎分150リットル(試験時の値)の水が汲み上げられている。
活用法としては、災害時に上水道が断水した場合など、いざという時にトイレや洗濯の洗い水として地域住民が使用することを想定している。住民からは「普段は鍵や周囲に囲いなどをつけた方が良いのでは」との声もあったが、すでに井戸を設置している他市や専門家の意見を考慮し、誰もが使用できるよう安全装置のみを備え付けた。
住民の要望受け
井戸設置の契機となったのは、国分寺台自治会が市に対し2015年8月、災害時の生活用水を確保するための手段を要望したこと。近隣の大谷小学校には防災貯水装置が設けられているものの、国分寺台には既存の井戸がなかったため、3〜4年前から災害時の生活用水不足を危惧する声が住民の間で上がっていた。
こうした要望を受け、市は昨年度から井戸の設置に取り掛かり、今年3月に完成。今後の管理・補修に関しては同自治会が行っていく。
市担当課は「井戸の活用はまだ動き始めたばかり。市内には個人・事業者所有のものを合わせて大小約270の井戸があるので、利用可能かなどを含め調査していきたい」とコメント。
同自治会は「今後、井戸の維持管理を行うとともに、近隣住民の方への周知を行っていく」と話している。
4月23日(日)には、午前10時からと午後3時からの2回、近隣住民を対象とした現地説明会と操作体験会を実施する。1時間程度。
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