野菜や農業への関心を深め食育について考えるイベント「野菜スイーツ実習」が2月19日、県立相模向陽館高校(伊藤昭彦校長)で開催された。講師にはかながわ食の大使の柿沢安耶さんが招かれ、試食会や交流会も行われた。
当日は同校の生徒や地域住民ら70人ほどが参加し、柿沢さん考案の「大根のブラマンジェ」を調理。大根を皮ごとすりおろし、葉っぱは細かく刻んでソースに活用するなど野菜を使ったスイーツ作りに取り組んだ。
野菜を食べやすい食感にするコツや脂肪分を抑えるための調理法など、参加者は熱心にメモを取り、積極的な質問を投げかける生徒の姿も見られた。
野菜スイーツ専門店のオーナーパティシエでもある柿沢さんは、地産地消や食育を推奨し、食文化への意識を高めようと県内外でさまざまな活動に取り組んでいる。実習の後には試食会を兼ねた講演会も実施。衰退する農家や減少傾向にある米の消費量、若者の栄養不足などの問題を踏まえ「おいしさだけでなく、誰の手で食物が作られているのか、どんな栄養分を口にしているのかにも目を向けてほしい」と訴えた。
生徒による食に関するクイズや、野菜を使ったアイディアレシピの発表も開催。春キャベツのミルクレープや紫イモタルトといった個性豊かなレシピがスクリーンで紹介され、クイズの正解者には柿沢さんからのプレゼントが送られるなど会場を沸かせた。
材料は畑で
実習の材料に使った大根は、同校で活動する「畑部同好会準備会」(青木彩会長)が栽培したもの。校内にある100平方メートルほどの畑で昨秋種植えし、イベントに合わせて栽培、収穫まで行った。
2010年の開校から間もないころ、園芸に興味のあった青木さんが担任教諭の永井慈史(よしふみ)さんと一緒に立ち上げた同会。現在は7人で活動しており、これまでに人参やサツマイモ、トマトなど数種類の野菜の栽培に挑戦してきた。ビオラやチューリップなども栽培しており、校内の美化運動にも取り組んでいる。
担当教諭は「生徒一人ひとりが心身ともに健康な生活を送れるよう『食育』を進めていきたい」と話している。
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