高齢者サークル「ゆめ倶楽部さがみが丘」で踊りの指導にあたる 百武 イマさん 相模が丘在住 90歳
まだまだ現役
○…「ゆめ倶楽部さがみが丘」の会員を対象に今年2月から、歌謡曲「思い出の船坂峠」の振り付け指導を始めた。開始した時の年齢は89歳。昨年に体調を崩した中での挑戦だが、不安はなかった。「会員の方々の『やりましょう』という声が後押ししてくれました」と語る。また、故郷への郷愁を表現した歌詞にも強く惹かれた。同曲は、同じく相模が丘に住む高橋茂夫さんが作詞し、京稲染さんが振り付けしたもの。「繰り返して聴くうちに、故郷を思い出しました。歌詞や踊りの素晴らしさを、他の人にも伝えたくて」と目を細める。
○…新聞広告を見て、横浜にある日本舞踊教室の扉を叩いたのは60歳の頃。習う前は「踊りが嫌いで、見るのも嫌だった」というが、次第にその魅力に引き込まれた。12年ほど前には大和にある教室に移り、体調を崩した昨年まで通い続けることに。今でも、「踊りの魅力が忘れられず諦められない」と教室への復帰を望んでいる。
○…佐賀県の出身。20代でご主人を亡くし、女手一つで3人の子どもを育ててきた。これまでに大きな苦労も経験したが、2年前にうれしい出来事が。88歳の米寿のお祝いに、親類が一堂に集まった。その人数は、子ども・孫・ひ孫合わせて30人以上。前もって考えていたというあいさつは、全員が揃ったのを見た瞬間に吹き飛んだ。「これが私の財産なんだ!」という想いが胸を占めた。「本当に嬉しかったです」。
○…90歳にして、まだまだ衰えない活力。元気の秘訣を尋ねると、「日本舞踊では背中を曲げるのがご法度。それをずっと続けてきたからですかね」と笑う。同クラブでの指導についても、「元気に続けられる限り」と前置きした上で、「自分の学んだことを少しでも伝えていきたいです」と意欲的だ。また、「出来るなら、畑で野菜作りにも挑戦したい」とも語り、更なる活動に想いを馳せている。
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