座間警察署・地域課に所属する鈴木圭朗(けいた)さん(26歳)がこのほど、神奈川県警特別機動隊の一員として、東日本大震災で大きな被害を受けた岩手県釜石市へ派遣され、避難所の警戒業務などを行った。鈴木さんは同県の出身で、「生まれ育った大好きな故郷に恩返しがしたい」と志願した。
鈴木さんの生まれは同県の盛岡市で、2〜4歳までを大船渡市で過ごした。高校卒業後に神奈川県に移り住み、神奈川県警に就職。今年3月から座間警察署員として相武台前交番に勤務している。
震災の発生直後、テレビで被災地の惨状を見て、愕然としたという鈴木さん。父親の正一さん(59歳)と兄・圭市さん(35歳)は岩手県警に勤めており、2人から被災地の情報を聞いていた。そして、4月上旬に神奈川県警から派遣要請がくると、すぐに志願。派遣の前には、行方不明者の捜索をしていた正一さんから「昔遊んでいた海岸は一変している。驚くと思うが、来るからにはしっかりと業務をこなすように」と助言を受けていた。
被災者の強さに触れる
鈴木さんは4月17日に現地入りし、釜石市の体育館や小中学校などの避難所を巡回。窃盗などの犯罪抑止に努めた。また、警戒だけでなく、避難所の人たちの不安を取り除こうと、積極的に声をかけるなどした。その一方で、現地の人たちの強さにも心を打たれたという。「『遠くから来てくれてありがとう』とこちらを気遣ってくれました。改めて岩手の人たちの親切心や優しさを強く感じました」と話す。
3週間の活動を終え、5月9日に神奈川へ戻った鈴木さんは「津波の恐ろしさや、東北の人たちの強さを伝えていきたい」と話すとともに、「当たり前のことを当たり前と感じずに、感謝しながら今後も業務に励みます」と意気込んでいた。
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