北地区文化センターで「七宝焼き入門」の講師を務める 菊池 英代さん 座間在住 78歳
一心に表現
○…市内の文化センターや老人ホームで、20年以上にわたり七宝焼きの講師を務める。奈良時代から続く伝統技法とされ、金属の土台にガラス釉薬(ゆうやく)を焼付けていく七宝焼き。「地域に還元できることを」と小中学校でも講座を開く。5月には、北地区文化センターで活動する「コスモス会」のメンバーとともに体験講座を開催する。
○…七宝焼きを始めて40年以上。子育てに少し余裕ができ、結婚前に陶芸をしていたこともあり、「家でもできるものを」と始めた。みるみるその魅力にはまっていき、日本伝統工芸展をはじめとする数多くの展覧会で入選。現在は、(社)日本工芸会の正会員、日本七宝会議理事など多くの会に携わる。自宅の専用のアトリエには炉を3つ構える。七宝焼きは器やつぼ、アクセサリーなどに用いられ、デッサンやステンシル、削る技法や、色の表現もさまざま。いくつもの工程を重ね、4ヶ月かけて作ることも。バラや葛のつるや、茅ヶ崎の海の波を題材とするなど「自然は師匠」だという。「表現する心が人の心をうつ」と作品に魂をこめる。
○…座間市で生まれ育つ。都内で20代を過ごし、結婚後に戻ってきた。現在は息子家族と2世帯で暮らしている。陶芸好きの夫は作品の感想を必ず言うという。昔からもの作りが好きで、料理も趣味の一つ。また、年に2回の京都旅行がお互いの楽しみ。寺や仏像に興味があり、季節によって違う表情に魅せられる。旅館では料理の「器」にも注目する。5月には念願の老舗旅館に行くのを楽しみにしている。
○…サニープレイス座間には、国際ソロプチミスト座間の会員として寄贈した、七宝焼きのひまわりの時計が展示されている。人の手に渡った作品の手入れの依頼もあり「大切にしてもらってうれしい」と喜ぶ。現在は月の光で照らされる竹をイメージした作品を製作中。ゆっくり上を目指し続けていく。
|
|
|
|
|
|