中小企業の優れた製品や技術を表彰する「第29回神奈川工業技術開発大賞」で、市内栗原に工場を構える「ダブル技研(株)」(和田博代表取締役/本社藤沢市)が開発したロボットハンドが大賞に選ばれた。10月18日には神奈川県庁で表彰式が行われた。
同大賞は、技術開発を奨励し、開発力を向上させようと神奈川県と神奈川新聞社が共催している。今年度は26件の応募があり、外部の有識者などで構成される選考委員会が審査して表彰作品が決まった。大賞はダブル技研のロボットハンドと、グラフテック(株)(横浜市)のラベル製造機。
ダブル技研の大賞受賞作は、10年以上前から開発しているロボットハンド「D―Hand」シリーズの一環。複数の指を使い、形が一定でない野菜や袋に入った液体など、さまざまな物をつかむことができる。モーターやエアシリンダなど1つの駆動源で、動かせられるのも大きな特徴だ。これまでのロボットハンドは、モーターなどの部品を多く装備していたり、つかむ物によってユニットを交換する必要があったが、ダブル技研の製品は装置を単純化している。これにより価格を抑えることができた。製造業の組み立て工程、食品生産ライン、災害救助の現場など幅広い分野での活用が期待されている。
ダブル技研の事業内容は、工場の自動化・省力化装置の製作や施工、大学や研究機関との共同開発など。1999年には、本を自動的にめくる機器「りーだぶる」で同大賞の奨励賞を受賞している。和田代表取締役は「今後もスマートで閃きのある、技術系の会社を目指していきたい」と抱負を語っている。
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