座間市パソコンサポートクラブの会長に就任した 木下宏祐(こうすけ)さん ひばりが丘在住 78歳
「新しいこと、学び続けたい」
○…市の委託を受け、市内3カ所でパソコン講座を実施するボランティア団体「座間市パソコンサポートクラブ」に所属する。クラブ創設時からのメンバーで、4月から会長に就任した。毎回多くの応募がくるという講座は100回、無料相談は通算400回ほどこなしてきた。「パソコンやソフトは、数年ごとに新しいものがでるから、その度に勉強する日々。でも、新しいことは面白いし、楽しい」
○…「鉱石ラジオや真空管ラジオ、一通り作ったと思う」。昔から、工作が好きな少年だった。熊本の国立電波高校(当時)を卒業後、貨物船の通信士として世界中を巡った。その後、ラジオ局の技術者に転職。当時はテープを回して放送していたため、テープが切れるなどの思わぬ事故も多かった。「そんな時は頭が真っ白になる。未だに夢に見て、うなされていますよ」と屈託なく笑う。そのまま30年以上勤めあげ、定年後もケーブルテレビ局で12年間勤めた生粋の技術畑だ。
○…最近は、通信士時代から親しみがあった英語の勉強に力をいれている。鞄には常に全文英語で書かれた原書が。「いざ勉強してみると、80近くになっても知識が増やせた。前は読めなかったものが、次第に頭に入るようになるのがとても嬉しいね」。読んだ本や、調べた単語はタブレット端末で管理している。「今は、英単語もインターネットで調べられる。デジタルとアナログ、両方のいい所を上手く使い分けたいね」
○…入会9年目にして、初めての会長就任。就任後は、各地の講座になるべく顔を出すように心がけている。「初めて講師をした時なんかは、緊張してしまって。その頃が懐かしい」。共通の目標をもつクラブの20人の仲間たちは今では欠かすことのできない友人になった。「生徒さんに『頑張って勉強しますね』なんて言われると一番嬉しい。いくつになっても新しいことは学べるということも伝えていきたい」と目を輝かせた。
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