座間市 ロケ撮影の専用窓口を開設 メディア誘致の一手となるか
座間市は、市内のロケーション撮影に関する総合窓口「ざまロケーションサービス」を4月から市商工観光課内に開設した。これまで個別に対応してきた市内での撮影に対する窓口を統一することで、制作側の利便性向上を図り、市のメディア露出増加を狙いたいとしている。近隣市には既に同様のサービスを開始している自治体や団体も多く、市の独自性やPR力が問われそうだ。
ざまロケーションサービスは、映画やドラマ、コマーシャルフィルム等の撮影希望者の対応窓口となり、各施設との調整役を果たす。撮影条件等がクリアされると、施設管理者または同サービス事務局立ち会いのもとロケハンを行い、撮影に臨む仕組み。
市は同サービスのWEBページを開設し、市内の主なロケ地の紹介と市内にある23の公共施設のロケ受け入れ対応表を掲載。各施設の受け入れ条件などを公開した。
同サービスは、市の予算がつかない状態で開設に至っており、市は「現在は第1段階」とコメント。今後は市民を巻き込み、市民のエキストラ出演や民間施設の受け入れなどに広げていきたいとしている。
メディア露出に課題か
市によると、2012年のロケ等受け入れ実績は4件。アイドルグループ「カバーガールズ」のプロモーションムービー撮影や、ニュース番組のロケ撮影等、ひまわり畑での撮影が大半を占めたという。昨年は1件のみ。2012年同様にひまわり畑での撮影で、女性向けファッション誌のスナップ撮影に利用されたという。
近隣自治体での先進事例も多数
都心からのアクセスが良く自然環境も豊かなことから、相模原や厚木などの近隣市ではロケ撮影の誘致に力を入れる自治体が多い。
座間市と接する大和市内では、2011年9月から大和市イベント観光協会内に「さがみの国 大和フィルムコミッション」を開設。市民によるエキストラやロケ地登録が可能で、年間およそ67本のロケが行われている(2013年実績)。
同市では、FC発足後に撮影依頼が急増。撮影件数が開設前のおよそ2・5倍となる1カ月あたり4・8件(2011年9月から2012年1月までの平均)となり、2013年のロケ件数は1カ月あたり5〜6件とその数を順調に増やしている。
また、綾瀬市では座間市と同じ今年4月から「綾瀬ロケーションサービス」をスタート。同市では市民有志で組織された「あやせ市ブタッコリ〜ロケ隊」(通称・ブタロケ隊)が中心となって運営し、市や市商工会と連携してシティセールスに取り組んでいる。同隊ではロケ弁の開発を手掛ける「グルメ部会」の立ち上げも行っている。
これに対し、市商工観光課は「他市同様、都心からのアクセスの良さをPRするとともに、ひまわり畑やのどかな田園風景などを武器にしていきたい」とコメント。長期的なスパンで計画を進めたいとしている。
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