9月5日に代々木第二体育館で開かれた、ボクシングのWBC世界ライトフライ級タイトルマッチで、王者・井上尚弥選手(21歳/栗原中央在住)が、同級15位のサマートレック・ゴーキャットジム選手(タイ)を、11ラウンドTKOで下し、初防衛に成功した。
決着は11ラウンドまでもつれたものの、終始挑戦者を圧倒。強烈なボディを織り交ぜたコンビネーションで主導権を握り、4ラウンドと6ラウンドでダウンを奪った。ムエタイ選手として200戦以上のキャリアを誇り、驚異的なタフネスのサマートレック選手も随所で反撃を見せるが、巧みなステップを駆使していなす。11ラウンド、連打で相手を追い込むと、レフェリーが試合をストップ。王座奪取より難しいと言われる、初防衛を成し遂げた。
試合翌日、所属する大橋ボクシングジム(横浜市)で記者会見を行った井上選手は、「初防衛できてうれしい」と話す一方で、「打たれ強い相手を倒すまでの過程を組み立てることができなかった」と分析した。トレーナーを務める父・真吾さんも「ダウンを奪った後に、ラッシュをかけていればもっと早く倒せた」と課題を見出していた。
この試合、注目されていたのが減量の影響。体の成長とプロ転向後のフィジカル強化によって、ライトフライ級で戦うには約10kgの減量を余儀なくされた。管理栄養士のもと食事改善に取り組んだものの、「減量で尚弥の良さが削がれている状態」(ジムの大橋秀行会長)だった。
今後は1階級上のフライ級に挑戦する。「自分の良さを出せるよう練習して、最強のチャンピオンになってビッグマッチをやりたい」と意気込みを話した。
拓真選手も勝利
5日はプロ3戦目の弟・拓真選手(18歳・同)がチャナチャイ・ソーシアムチャイ選手(選手)と戦い、2ラウンドKO勝ち。この勝利で、WBA世界ライトフライ級6位にランクインされた。
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