第47回衆議院議員選挙が14日の投開票で実施された。大和市・座間市・海老名市・綾瀬市を選挙区とする神奈川13区は、自民党前職で経済再生担当大臣の甘利明氏(65)が各市で高い支持を得て14万2千201票を獲得し、11回目の当選を果たした。維新の党の伊藤優太氏(29)は5万8千941票を獲得、比例復活はかなわなかった。日本共産党の高久良美氏(60)は3万4千14票。小選挙区投票率は前回を5ポイント以上、下回る52・29%だった。
経済再生担当大臣、TPP担当大臣などを務める甘利氏は、党幹部として北海道から沖縄まで全国遊説に奔走し、「景気回復、経済再生、この道しかない」と自民党の政権継続を訴えた。甘利氏が期間中に選挙区に入ったのは出陣式30分、最終日に3時間というかつてない選挙戦になった。
本人不在の選挙戦を支えたのは選対本部長の長田進治氏(海老名市県議)、選対事務局長の藤代優也氏(大和市県議)をはじめ保守系の議員のほか後援会組織。目標に「トリプルスコアでの勝利」を挙げ、「アベノミクス経済政策の継続」を甘利氏に代わって訴えた。
14日午後8時3分、大和市内の選対事務所のテレビに「当確」の一報が流れると、集まっていた約200人の支持者から歓声が沸き起こった。ほどなく拍手で迎えられ到着した甘利氏は「アベノミクスの是非を問う選挙だった。信任を受けられるか否かが、日本経済をまさに再生できるかどうかということに直結していた。長引くデフレからの脱却を図り、日本経済を健全な成長軌道に乗せていきたい。背中を押していただいた」と力強く挨拶した。
「同世代から支持」 伊藤氏
維新の党新人の伊藤優太氏は、「同じ労働であれば同じ賃金を得られる『同一労働・同一賃金』を国政の場で実現したい」と座間市議から衆院選に挑戦した。選挙期間中は”野党代表”を掲げ、雇用環境改善や、国会議員の定数と給与削減を訴えた。
14日、座間市の選挙事務所で支援者らと開票を見守った伊藤氏は、「野党がまだ政権を担う力を持っていないと有権者が判断した」と結果を分析。「賃金問題では同世代から支持された。短い選挙戦ながら多くの有権者から支持をいただき、13区の比例票で維新が野党第一党だったことに手応えを感じた」と述べ、「今後も政治活動は続けて行い、既得権益やしがらみの打破を訴えていきたい」と意欲を示した。
「有権者の期待を実感」高久氏
今回初めての国政選挙に挑んだ共産党新人で元大和市議の高久良美氏は15日の朝に大和市内の事務所で会見を開き、12日間の選挙戦を振り返った。
消費税再増税中止、原発再稼働反対のほか、厚木基地を抱える神奈川13区ならではの爆音問題解消などを掲げ、積極的に選挙区を奔走。自らは小選挙区で敗れたものの、共産党が沖縄1区で議席を獲得したことや、比例で議席を大幅に伸ばしたことを評価し、「時間の無い中での大変な選挙だったが、安倍政権に対抗する勢力として共産党への期待の高さが感じられた」と、さっぱりした表情で話した。
高久氏は、来春に行われる大和市議選への出馬の意向を示している。
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